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死亡例も…「ぎんなん中毒」をあなどるなかれ

 バラエティ番組や宴会で、長年なんの疑いもなく使用されてきたヘリウムガスで12歳の少女が一時、昏睡状態になった事件も記憶に新しい。こうした身近で、慣れ親しんだモノが突然牙を剥く、そんな意外なリスクがほかにないものかと探してみたところ……。
銀杏

少しでも身体の異変を感じたら救急病院へ。家庭での処置は危険

 酒のお供として呑兵衛に愛される『ぎんなん』が、意外にも中毒の原因になる可能性があるという。料理研究家のスギアカツキ氏は警告する。 「ぎんなんに含まれる4’-MPNという有機化合物は脳細胞を鎮静状態に保つGABAという物質の生成を妨げてしまう。ぎんなんの過剰摂取でGABAが減ると脳が興奮状態になり、痙攣や吐き気、嘔吐、めまい、意識混濁、下痢、発熱などの発症が起こります」  症状が現れるのは、接種から1~12時間後。毎年、死亡例も報告されているが、実際どの程度口にすると危険なのだろうか。 「成人は40粒以上、小児だと数粒でも中毒の恐れがあります。食べるなら成人でも10粒ほどを限度にしたほうがいいでしょう。4’-MPNは煮ても焼いても消失しないので、過熱したから安心というわけではありません」  酒の肴にするとつい箸も進むが、ほどほどに……。 <取材・文/週刊SPA!編集部> ※3/3発売の週刊SPA!では、「使ってはいけない2015」という特集を掲載中。使い方を間違うと場合によっては命に危険が及ぶ商品とは?
週刊SPA!3/10号(3/3発売)

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