仕事

嫌われる20代の職業意識「わからない・聞けない・動かない」

「わからない」というキーワードは20代を語るうえで重要となる。 「職場のメンバーで焼き肉に行ったとき、暗黙のルールがわからなくて気まずい。率先していろいろやろうとすると『まだそれ焼くなよ! ありえねえだろ』と怒られたり(苦笑)。どうしたらいいのか困って正解を尋ねると『まず自分で考えろ』と返される。でも、考えようにも、その材料になる『大人の知識』がないんだから考えようがないですよ」(25歳・男性・食品製造) ゆとり世代 こうして悩み続け、ドツボにはまってしまうケースもある。 「与えられた仕事をキッチリやった後、ネットサーフィンしてたら『君、ヤル気あるの? いちいち指示しないと何もできないの?』って怒られました。自分から聞きに行けばよかったんですけど、みんな忙しいと『説明するの面倒くさい』っぽい顔をするので、行きづらいんですよね……」(23歳・女性・メーカー事務)  自主性を発揮しようにも、声をかけることができず、そこでまた怒られる……悲しすぎる悪循環だ。 「自分のミスの経緯を『説明』しているつもりなのに、言い訳にしか聞こえないそうです。動揺してオドオドしながら話すせいだと思うんですが、『もう黙れ!』と遮られる。原因があるから、直したほうがいいと提案しているのに、『責任転嫁だ』でおしまい。もう少し自分の意見が伝えられるといいんですけど」(27歳・女性・旅行)  また、「好きなことや興味のあることを一生懸命やりなさい」と言われて育ったゆとり世代特有のニュートラルな職業意識が、軋轢を生むこともある。 「仕事はあくまで生活費を稼ぐための手段と割り切っているのが、年長者は気に食わない。やらなきゃいけないことは一生懸命やっているつもりだけど、確かに周りはいい気分しないかも。ただ、主体的に働いても評価や給料につながらないから、なかなか納得できない」(27歳・男性・ガス)  仕事は頑張るが、あくまでも自分は脇役。そんな意識が火に油を注いでいるのかもしれない。
ゆとり世代

上司や先輩に甘えてしまい、外に出たとき失敗することが多いという声も。叱るほうも叱られるほうも幸せになれないのが悲しい

― [嫌われる20代]を自己分析する【3】 ―
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