風呂に入ると頭痛がする…原因は天井のカビ
―[[6月病]が危ない]―
思わぬ体調不良におそわれる梅雨時。仕事のミスが増えるなど、カビが引き起こすアレルギー症状を前回紹介した。だが部屋の目立つホコリや、壁の隙間などをしっかり掃除しただけでは、まだ安心してはいけない。家の中でもっともカビが発生しやすいポイントがある。
「ただでさえ蒸し暑くてイライラするのに、いくら風呂を掃除してもカビが生えるので、頭が痛みで爆発しそうになっていました。ところが、先日、ふと天井を見上げるとカビがビッシリ生えていたんです」
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山崎和博さん(仮名・25歳)の症状に対して、衛生微生物研究センターの李憲俊氏は「天井に生えたカビの胞子を吸い込んでしまったのでは」と、推察する。
「風呂場は使用したあとも水滴が残るので、もっともカビが生えやすい場所のひとつです。壁のタイル目地やシリコンに生えるカビは、その内部に根を生やしていくので胞子を空気中に出すことは少ないですが、天井は別。内部ではなく空気中に向かってカビが成長していくので、空気中に胞子を振りまくことになる。吸い込むと、場合によってはひどいアレルギーを引き起こすこともあります」
さらに、天井のカビは色が薄く、生えていることに気がつきにくいという特徴もあるのだとか。
「風呂に入ると咳が出る、頭痛がするなどの症状が出てきたら、天井のカビを疑ってみるべきです」
【李憲俊氏】
’54年、韓国生まれ。衛生微生物研究センター所長。カビの専門家としてメディアでも活躍中。著書に『カビの科学』(日刊工業新聞社)などがある
― [6月病]が危ない ―
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