更新日:2016年12月21日 18:27
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この15年で平和な街になった渋谷。2000年代前半、渋谷は“高校生イベサー”に占拠されていた

何十から何百と存在していた「高校生イベサー」とは?

 2000年代前半、毎日のように渋谷で遊ぶ高校生だったという現在アラサー(29歳~32歳)の人たちに話を聞いてみた。  ひとりの男性は、こう語る。 「いまの渋谷って、そもそも制服着てる高校生をあまり見かけないですよね。15年前は違いました。どこを歩いても制服の高校生だらけで、その高校生たちのあいだにコミュニケーションがあったんです。  集まってるのは私立の進学校に通ってる人から中退してる人まで様々だったけど、大学生から流れてきた“イベサー”文化っていうのが高校生にもあって、それぞれの“イベサー”はクラス、渋谷は大きい学校って感じでした。渋谷に行けば誰か友達がいるっていう雰囲気でしたね」  話に出た“イベサー”とは、イベントサークルの略。90年代末期から2000年代初頭、渋谷の高校生のあいだでは“イベサー”全盛期で、複数の学校のグループ同士で集まったり地元の仲間たちで結成したりした「サークル」が、渋谷を中心に何十から何百と活動していたという。  そして、未成年の彼らにとっては当然違法行為であるが、数か月に一度のペースでそれぞれのサークル単位でクラブを貸し切ってイベントを開いたり“飲み会”を開催していたりしたそうだ。  別の男性は、次のように話す。 「同じサークル同士だけで仲良いかというとそうでもなくて、別のサークルの人たちとも普通に仲良いし、どこのサークルにも入ってない人とでも遊ぶ。要は、“渋谷にいるヤツ”かどうかだけ。そりゃ楽しいですよ。渋谷に行けば、女の子も含めて友達がどこかしらにたくさんいて、予定なんか合わせなくても毎日大人数で集まってお茶したり遊んだりできるんですから」
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高校生に占拠されていたセンター街のファーストフード店
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