更新日:2017年06月01日 17:30
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東京の“陸の孤島”を歩く――最寄り駅から15分以上かかる街は独自の発展を遂げている!?

西麻布(港区):牛丼屋に行かない覚悟

 六本木や青山に隣接する都内の一等地、西麻布。芸能人や文化人が多く集まる落ち着いた大人の街、というイメージを持たれがちだが、実際にその街を歩く機会は、そう多くないのではないだろうか。  首都高渋谷線・六本木通りの北側にはブルーノート東京や根津美術館のほか、高いフェンスで囲まれた警戒厳重な在日米軍地区がある。旧陸軍の敷地を戦後GHQが接収した地区が一部で、米陸軍宿舎「ハーディ・バラックス」や、ヘリポートといった米軍施設があるようだ。  和食レストラン「権八」などが店を構え、外苑西通りを六本木通りと交差する西麻布交差点をさらに南下。東に進路をとって六本木ヒルズと中華人民共和国大使館の間に位置する麻布税務署付近がもっとも駅から離れている地点だ。 ※Google Map 35.657630, 139.727121  ここは広尾駅徒歩13分、六本木駅徒歩14分、麻布十番駅徒歩15分と、どの駅もそれなりに歩く。南側には大使館などが立ち並び、オフィス街の趣きも強く、お昼時は多くのOLやサラリーマンがランチに繰り出す。有栖川宮記念公園や名門・麻布中高が立地し、閑静な住宅街の一面も見られる。  コンビニに置いてあるお酒までどことなく西麻布感を感じるラインナップ。コンビニのトイレにはトイレのマナーが悪いという店主からのお達しも見かけられ、駐車場にも立ちションベン禁止の標識が。最寄駅から遠いことに加え、気軽に入れる店が少ないということも手伝ってるのかトイレ砂漠地帯の様相だ。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1127609  アップダウンが激しく緑も豊かで、住民らしき人も電動チャリに乗っている人が目立つ。チェーン飲食店は少なく、一人いくらかかるか見当もつかない飲食店が点在している。  西麻布の主婦は晩御飯の買い出しにどこへ行くのだろうと散策してみると、スーパーマーケット成城石井を確認。どこまでもエスタブリッシュな雰囲気が漂う街ゆえ、西麻布に住むなら牛丼チェーン店の朝定食とはお別れしなければならなそうだ。
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多様な人たちが共生する不思議な街、山谷
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