更新日:2017年06月01日 17:30
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東京の“陸の孤島”を歩く――最寄り駅から15分以上かかる街は独自の発展を遂げている!?

山谷(台東区):ファミリー層の流入など多様化進む

 南千住から小塚原刑場があったことから「骨通り」とも呼ばれる464号線を南千住駅から南下していくと、簡易宿泊所が立ち並ぶドヤ街へ向かう。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1127614  そこを約300メートルほど直進。吉野通りと交わる泪橋交差点、セブンイレブン世界本店と通り過ぎ、さらに歩を進める。喫茶店バッハやマンモス交番を過ぎたところで東に向かう路地へ入っていくと、もっとも駅から遠い地点にたどり着く。ここは現在、特別養護老人ホームが建設中だ。 ※Google Map 35.724003, 139.807548  こちらは南千住駅まで徒歩23分、浅草駅まで徒歩21分、荒川の向こう曳舟駅までは徒歩25分の地点となる。 山谷 元住民の20代男性によると、この一帯は区が進めている老人ホームの再開発地区にも指定されているという。夜になるとカラオケスナックや居酒屋などの明かりが灯っているが、つげ義春の漫画のような世界観のお店が並ぶ。ちなみに山谷という住所は、一般に南千住から清川・日本堤・橋場にまたがる地域を指す。  大通り沿いにスーパーマーケットやコンビニもあるが、決して数は多くない。自転車があれば坂道は少なくママチャリ一台あれば、浅草・上野・秋葉原まで生活圏内として考えられる。駐車場料金も24時間打ち切り900円と、都心とは思えない安さ。  山谷といえば昔ながらのドヤ街といったイメージが強いが、近年は日雇い労働者の高齢化が進んでいる。しかし、昼間から道の脇に座り込みワンカップ片手に酒盛り、なんて光景は、決して小石川や西麻布といった地区では見られないだろう。  また、学校やマンションも多く、ファミリー層の住人も急増。登下校中の小学生や安宿目当てのバックパッカーと多様な人たちが共生するなんとも不思議な街を形成している。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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