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なぜ老舗大手企業はブラック会社になるのか?

新田 龍

新田 龍氏

ブラック企業といえば、IT系・ベンチャー系企業の専売特許のように言われてきた。しかし、昨年事件になった大王製紙など、最近は名の知れた老舗・同族大手企業にも、そのような実態がみられる。なぜ、かつては優良企業とされていた老舗や大手同族企業にブラック企業が多いのか。ブラック企業アナリストの新田龍氏はこう語る。

「海外などの事例を見るとわかりやすいですが、普通の株式会社は株主の意見が強い。でも、日本の老舗や同族企業は、株主が身内ばかりで外部の意見が入らない。だから、経営に私欲がからみやすいからブラック化するんです」

加えて新田氏が指摘するのは、時代の移り変わりについて。

「世の中はIT化、グローバル化が進み労働資源は増大。さらに、高度成長期のように『黙っていてもモノが売れる時代』は終わった。結果、低賃金で長時間労働の会社が増えているのは仕方がないことです。現在、労働資源はコモディティ化して飽和状態なので、老舗だろうと、単純に労働力の値段を下げることでしか生き残れない」

つまり、世間全体がブラック化し始めたがゆえ、老舗企業や同族系企業もその例に漏れずにブラック化したということだ。

「これからの時代は、『他人と違う新しいアイデア』がないと生き残れない。前例主義や新しい方針を取り入れない会社は市場から駆逐され、今後ますます労働条件を悪化させていくでしょうね」

前例主義や昔ながらの風潮は、まさに老舗や同族企業の特徴。このままいけば、革新的な中小企業に彼らが取って代わられる日も近いかもしれない。

【新田 龍氏】
ヴィベアータ代表取締役。講演も多くこなす。著書に『ブラック企業を見抜く技術・抜け出す技術』などがある

― 老舗・同族[大手ブラック企業]社員の叫び声【6】 ―




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