糖質制限ダイエット、水素水…マニアの過大評価で歪められた健康法
一時のブームから一転して、「効果がない」と悪評が立ち始めている水素水も、ある意味で健康オタクによって、過大評価されたことで憂き目にあっている。
’08年の日本アンチエイジング学会の会報誌には、水素水の実験データが記載されている。
マウス実験では抗がん剤の副作用が軽減され、対人間の実験においても糖尿病が軽減されるなど、期待の持てる結果が出ているのだ。だが、市販の水素水にインチキがあまりに多いため、一緒くたにされてイカサマ扱いされているのだという。
「水素水は作った瞬間からどんどん水素が抜けていくので、その場で飲んでもらわないと効果がない。また、アルミニウムでないと水素を安定させておくことができないので、当然ペットボトルに詰めたものや錠剤を入れて作れると謳っているものなどはインチキですね」(水素水製造機械業者)
「活性水素」という物質も存在しないため、真贋を見分ける指標となりそうだ。
水素水に限らず、真面目な研究でこれからの期待が持てたものが、強欲な健康食品業者によって過剰に喧伝され、消費されるのはあまりに惜しいといえよう。
【Yu Suziki氏】
編集者、ライター、NASM公認パーソナルトレーナー。あまりに不摂生な暮らしで体を壊し、一念発起で13㎏のダイエットに成功してアンチエイジングに目覚める
― 間違いだらけの“意識高い系”健康法 ―
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