医師に聞いた「正しい二日酔いの予防法」と「なってしまったときの対処法」
年末年始はついついお酒を飲み過ぎてしまうもの。翌朝、起きてみると二日酔いに…なんて経験が一度や二度はあるだろう。アルコールが一度に多量に身体に入ると、分解する肝臓に負担がかかり、体調を崩す原因にも。今回は、正しい「二日酔い」対策を内科医に聞いた。
まずは何よりも、アルコールと同量かそれ以上の水分を摂取すること。
「冷水を多く飲むことは二日酔いを治す基本原則であり、水分こそが『二日酔いの万能薬』です。水によって血液中のアセトアルデヒドの濃度を薄め、汗や尿とともに体外へ排出させることができます。悪酔いせずにお酒を飲むためには、お酒と同じ量の水を並行して飲むことが大切です。途中でソフトドリンクを飲んだり、チェイサーを使うなどしてピッチを下げるようにするといいでしょう」
せっかくの楽しいお酒の席でソフトドリンクやチェイサーを飲むのはちょっと…という人にオススメなのが、飲酒前にバターを口にしておくことだ。
「あらゆる食材のなかで、もっとも二日酔いの予防に効果的なのは「脂肪」です。脂肪は胃ではほとんど消化や吸収がされず、腸に送られてはじめて消化や吸収がされます。ほかの食品と比べて吸収に時間がかかるため、胃におけるアルコールの吸収を防ぎ、急激な酔いを予防する効果があるのです。
地中海では飲酒前にバターやサワークリームを食べたり、スプーン1杯分のオリーブオイルを口にしたりすることで悪酔いを防止する人も。バターやオリーブオイルに抵抗がある人は、脂肪分の多いナッツ類を食べるだけでも効果的ですね」
続いて、牛乳にも二日酔いには一定の効果があるという。
「牛乳の効果は胃ではなく『肝臓』で発揮されます。牛乳を飲んだからといって酔わないわけではありませんが、アルコールがスムーズに分解され、悪酔いを予防できますね。アルコールは肝臓で分解されますが、分解にはタンパク質や脂質、ビタミンなどの栄養が必要。この栄養がないと肝臓の働きが鈍くなり、アルコールの分解が遅くなって悪酔いします。牛乳にはこれらの栄養が十分に含まれているため、アルコールの分解を助けてくれます。タンパク質とビタミンB1が豊富な肉類、レバー、魚介、チーズ、卵、豆製品などを肴に飲むといいでしょう」
水分こそが「二日酔いの万能薬」
二日酔いの予防に効果的なのは「脂肪」
牛乳を飲むと二日酔いを予防できるのか?
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