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羽根つき餃子、佐世保バーガー…発祥店で味わう“元祖の味”

 料理の数だけ発祥の店は存在する。しかし、「発祥のお店」だからといって必ずしも“一番おいしいお店”とは限らない。発祥のお店のうち、グルメが今も通う本当においしい店はどこか? あのメニューが生まれたエピソードとあわせてオススメ品を紹介!

発祥店のエピソードを知ってから食べる料理はまた格別

東京苑

ハラミを初めて出した店、東京苑のハラミ

 フォーリンデブはっしー氏オススメの元祖の味を見るといかにもな料理が並ぶが、味は意外にもさっぱりとしたものが多いという。 「一例を挙げると、『味処 叶』の味噌カツ丼。揚げたてのカツをさっと味噌ダレにくぐらせて卵に絡めて食べるんですが、カツから出る肉汁や脂が味噌にしみてカドが取れた優しい味になっているんです」  元祖がその土地に定着するにはこうした味は必須。加えて、地域性も重要だという。例えば長崎の佐世保バーガーも青森県三沢市の牛のバラ焼きも、米軍基地の近くで生まれたメニュー。盛岡冷麺も、岩手には韓国や朝鮮の人が多く住んでいたため生まれ、発展したと言われている。
フォーリンデブはっしー氏

フォーリンデブはっしー氏

「そして、競合店が次々とできて活性化していきます。蒲田には『你好』のほかに『歓迎』『金春』と羽根つき餃子のご三家がありますが、実はみな親族同士。『你好』の創業者が大連の焼きまんじゅうをヒントに生み出した『羽根つき餃子』の誕生で、それを聞いた兄弟がこぞって羽根つき餃子を売り出した。3店同時に切磋琢磨してきたため、『羽根つき餃子=蒲田』と言われるほど街自体が盛り上がったんです」  そんなエピソードを聞きながら食べる料理はまた格別だろう。
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味噌カツ丼や佐世保バーガーの発祥店詳細
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