乙武洋匡氏、政治に“白旗宣言”
だが、実際には活動自粛に入り出馬することはなかった。もしも選挙運動中に不倫スキャンダルが暴露されていたらどうしていたかを尋ねると、意外な答えが返ってきた。
「いや、本当に出馬するとなったら、自分から明らかにするつもりでした。絶対に暴露されると思っていたので。だから『週刊新潮』に直撃されたときも、驚いたというよりは、『ついに来たか』という感じで。もちろん、そんなことまで考えていたなら身奇麗にしておけという話なんですけどね。それについては認識が甘かったとしか言いようがない。ここはもう、素直に反省してます」
「まあ、もう二度と出馬依頼なんて来ないでしょうけどね」と笑う乙武氏。一連の騒動を振り返り「正直なことを言うと、トータルではよかったと思っています」と語る。
「もしも私が今日死んでここで終わるなら、この1年はマイナスでしかないですけど、長い人生、まだ残り半分ぐらいあるとするならば、そのど真ん中でこういう経験をさせていただいたのは、すごく今後に生きてくると思っています。もうひとつ、これは散々『SPA!』の連載でも語らせていただいたことですが、これでようやく“鉄仮面”を外せたかな、と。もう“いい子ちゃんの乙武洋匡”なんて誰も期待しないでしょうから(笑)」
あたかも障害者代表のように思われ、まるで聖人君子のような振る舞いを期待されてきた乙武氏。だが、もちろんバカ話もするし、(もうしないだろうが)悪い遊びだってしてきた。そんな素の部分の乙武氏を紹介すべく、本誌の連載では女装にチャレンジしたり、趣味のスポーツ観戦に行ってみたり、海外に行ったりと乙武氏のさまざまな部分を紹介してきたのだ。
今回、もう十分すぎるほど自らをさらけ出した乙武氏。だが、「どんな境遇の人でも平等に選択肢が与えられる社会」の実現に向ける思いは変わらない。今後、どのような形で乙武氏がそのテーマに向かい合っていくのか、注目し続けたい。
取材・文/織田曜一郎(週刊SPA!)・小山田裕哉 撮影/植松千波
※現在発売中の『週刊SPA!』1/10発売号の「エッジな人々」では、乙武洋匡氏が「40歳、無職の『新年の誓い』」を余すことなく語っている。この記事で語られたことはごくごく一部! ぜひ、ご確認を!!
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