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故人を偲ぶオーダーメイド「お別れ会」が単なる“結婚式二次会の葬儀バージョン”ではない理由

新たな形の“社葬”が増えている

 そうした中、最近のお別れ会の傾向としてあげられるのが、(故人が会長とか社長の場合の“社葬”ではなく)会社で一緒に働いている同僚や仲間を偲ぶという形式のお別れ会だ。 「仕事仲間が発起人となるお別れ会だと、開催場所も格式張ったところだけではなく、カフェや居酒屋で飲み会のような気取らない形式で開催されるのも特徴の一つです」(堀下氏)

「お別れ会」が葬式から半年後に行われる重大な意味

 さらに同氏はお別れ会に関して、「なにをどこでやるか」に加えて「いつ行うか」というタイミングの自由さも強調する。 「結婚だとほとんど結婚式と披露宴、二次会は同じ日にやりますが、お葬式は事前に日程を決められないこと、愛する人を亡くした悲しみで心の余裕がない状態であることから、お葬式とお別れ会は少し時間を開ける傾向があります。3ヶ月から半年くらい置いて、ということが最も多いです。実際、精神的にも物理的な意味でも、準備にそのくらい時間を空けたほうが自由にやりやすいのでしょう。そういう意味で亡くなった直後に限らず、故人の人生で繋がりのある人たちがやりたいということであれば、お別れ会の話が出てくる時期もいつでもいいと思っています。例えばある程度健康なうちにお別れ会を、というご依頼が今後あっても不思議ではないのでは」  葬儀会場で行う葬式やお通夜と違い、「お別れ会」は上記のように時期や人数などあらゆるルールが定まっていないことが最大の特徴だと言える。当然、予算もお別れ会の内容や規模によって変化するという。これはオーダーメイドの結婚式「コンセプトウェディング」を手がける「CRAZY WEDDING」も同様。同社の名前を文字れば、「CRAZY ENDING」とも言えるオーダーメイドのお別れ会は今後ますますニーズが高まりそうだ。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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