更新日:2022年08月25日 09:20
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「シーツを血まみれにするのだけはやめてほしい…」民泊代行業者が明かす仰天トラブル

なぜか頻発する“シーツ血まみれ”事件

 備品の持ち去りや常識外れな使い方に限らず、思わずゾッとする迷惑行為も多いという。 「部屋の清掃は別途アウトソーシングしているんですが、毎回清掃前の写真と清掃後の写真を清掃完了の証拠として送ってもらっているんです。そこで驚くのが、シーツが血まみれになっていることがやたらと多い。頻度にして月に2~3度ですかね。生理中でも海外旅行先で盛り上がっちゃうものなんでしょうか……。血痕って取れにくいので、通常のクリーニングだけでなく漂白もかけてもらわなければいけなくなる。ただでさえ収支ギリギリのなか運営しているので、この漂白代がバカにならないんです。とにかくこの“血まみれ”だけはやめてほしい。なにより、お昼時にそんな写真が送られてくるとゲッソリして食欲なくなっちゃいますよ」

同業他者からの“チクリ”も

 苦労の種となるのは利用客ばかりではない。 「我々が一番恐れるのは、保健所に不備を指摘されること。客を泊める以上、日本では旅館業法という法律に基づいた営業許可申請、基準を満たさなければなりません。昨年以降、民泊ホストが逮捕される事例もいくつかありますが、これらは保健所からの警告を無視して運営を続けた結果の見せしめ的要素が強い、というのが業界内での通説。保健所からの命令は絶対なんです。静かに運営しているぶんにはそうそう指摘を受けることはありませんが、同じエリアの民泊ホストや運用代行業者が『あの部屋は民泊用として使われている』と保健所にリークするケースが多いんです。うちもこれで何部屋か保健所から撤退を命じられたことがあります。頻度にして、50部屋に1部屋程度でしょうか。いわゆる“足の引っ張り合い”ですね」  こんな苦労に日々頭を悩ませつつも、氏の会社が物件探しから運用を代行している部屋は全室黒字なのだそう。 「規制も緩和されますし、海外からの旅行者も右肩上がり。民泊はまだまだ参入の余地アリだと個人的に思っています。運用を代行業者に丸投げすれば、血まみれのシーツを見ることもないですしね(笑)」 【大城戸宏和(おおきどひろかず)】 民泊運営の代行を請け負う株式会社Cleverly Gain代表。渋谷、新宿、浅草など都内の人気エリアのほか、札幌、大阪、福岡などでも運用代行を行う。利用客とのやりとりや清掃だけでなく、民泊用物件の手配、内装コーディネートも請け負う。運用代行費用は総売上の15~25%。電:03-4285-8633(http://minpac.net) <取材・文/日刊SPA!取材班>
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