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警察も自治体も助けてはくれない…増え続ける「住民同士の騒音トラブル」

<最近の騒音トラブルによる大事件> 【騒音を注意した住民に向けてクルマを急発進、殺人未遂に】  神奈川県小田原市。早朝にテレビやステレオの大音量、夜中じゅう響く風鈴の音に近所からたびたび苦情を寄せられていた女性が、注意した男性に向かってクルマを急発進。女性は殺人未遂で逮捕(’17年8月) 【長年の騒音紛争に突発殺人 口論から4人を次々と刺す】  高知県高知市。市営住宅の敷地内で、歩いていた4人連れに住宅上階に住む男性が突然「うるさい」と叫び口論に。男性が降りてくるなり4人の腹や背中を刺した。以前から双方の間で騒音トラブルがあった(’17年8月) 【「バーベキューの声がうるさい」と刺殺】  岐阜県瑞浪市。20代の無職男性が、自宅庭でバーベキューをしていた30代男性を刺殺。それまでも容疑者は、近所の生活音や遊ぶ子供たちに「うるさい!」とたびたび怒鳴るのを近所の住民に目撃されている(’17年5月) 【「上階の音がうるさい!」玄関の郵便受けに放火】  埼玉県久喜市で70代の男性が、上階に住む40代男性の玄関ドアの郵便受けに新聞を入れて、マッチで火をつけ放火。警察の取り調べに対して、「上の部屋の音がうるさかった」と供述している(’17年2月) 【「同居家族の音がうるさい!」口論から母と祖父母を刺殺】  北海道旭川市。30代女性が同居の母とその両親の3人を刺殺。女性は、家庭内の生活音と交際相手を巡っての母親との口論について、警察に相談していた(’16年9月) 【「サンバがうるさい!」踊りの列に火炎瓶を投下】  東京都杉並区で開催されたサンバカーニバルに、近くの建物から火炎瓶が投下され15人が火傷を負った。犯人と目された60代男性は直後に自宅で首つり自殺。男性は常々「サンバがうるさくて嫌だ」と話していた(’16年8月)
サンバカーニバルで火炎瓶

昨年8月、東京・杉並区で行われたサンバカーニバルが「うるさい」と、火炎瓶が投げ込まれた(目撃者提供)

【大音量で聴いていた音楽を注意されて逆ギレ刺殺】  東京都西東京市。日比ハーフの30代男性が、アパートの隣の部屋の70代女性の首を刃物で刺し殺害。大音量で音楽を聴いていたのを女性から注意されたことに反発、怒りをためるようになったという(’16年8月) 【上階からの音に我慢できず孫を預かる祖母と母が死傷】  兵庫県尼崎市。アパート1階の60代男性が、上階の60代女性とその娘をハンマーと包丁で死傷させた。女性が3年前から孫を預かってから、子供が走る音や声などの騒音に男性はたびたび女性に苦情を入れていた(’16年5月) 【110番通報も効果なし。2階の住民を射殺後に自殺】  東京都江戸川区。アパート1階に住む70代男性が2階の騒音に殺意を抱き、住民を拳銃で殺害。直後に自殺した。その5か月前から何度も警察に通報しては「2階がうるさい」と訴えていたが解決されなかった(’16年5月) 取材・文/樫田秀樹 写真/時事通信社 ― [騒音トラブル]で殺されない方法 ―
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