警察も自治体も助けてはくれない…増え続ける「住民同士の騒音トラブル」
ここ最近「騒音」によるトラブルが全国的に多発、中には殺人事件にまで発展するケースもある。その多くは、かつては「騒音」ととられなかったものが原因となっている。しかし、自治体はほとんど何もしてくれず、警察に通報して大ごとになれば身の危険が伴うことも。果たして、解決策はあるのだろうか?
派遣OLのAさんは、自宅マンションの隣の部屋から響くテレビやゲームの音に悩まされていた。毎日深夜から明け方まで、大音量で響くのである。たまりかねたAさんは大家さんに「少し音量を下げるように言ってほしい」と頼んだ。
「すると、しばらくして自宅の郵便受けにゴミが入れられるようになったんです」(Aさん)
そこで再びAさんは大家さんに相談。隣の部屋の音量は変わらないこと、さらにゴミが入れられた一件を伝えた。
「その次の日から、隣の部屋から『今から殺しに行くからな!』といった大声が聞こえるようになったんです。壁をドンドン叩かれ、私が別の部屋に移動すると今度はその部屋の壁を叩いてきました。もう本当に怖くて……」
友達や大家さんには、録音して警察に通報することを勧められた。
「でも最近、騒音トラブルが原因で殺人や傷害事件になったニュースをよく見るので、大ごとになるよりは……と思って、すぐにそこから引っ越しました」
彼女の例のように、特に賃貸の場合は、大ごとになるのを避けて泣き寝入りすることも多いようだ。
騒音が原因となって大事件に発展するケースも増えている。昨年9月、北海道旭川市で32歳の娘が、同居の母とその両親の3人を刺殺した。娘は交際相手を巡って母親ともめていたのと同時に、警察には「家族の生活音がうるさい」と何度も相談していた。人間生活に必要な「音」が騒音となったとき、他人どころか家族の命までも奪う時代になったのかと身震いさせられるような事件だ。
また、今年8月17日に起きた小田原市の殺人未遂事件も、最初は2つの風鈴から始まったものの次第にエスカレート、最後には注意された側が逆切れして殺人未遂で逮捕されてしまった。
これらは殺人や殺人未遂までいったケースだが、そこまでいかずとも、騒音を巡って住民関係が険悪になった事例は数多い。
騒音の原因として多いのは、車のエンジン音、犬の鳴き声と子供の声。この3つだけで全体の半数を占めている。
<迷惑に感じる騒音の発生源>
※騒音問題総合研究所の調査による
自動車 23.2%
犬 15.5%
子供 12.3%
店舗 6.7%
テレビなど 5.6%
エアコン室外機 3.5%
学校 2.6%
ヒートポンプ 1.5%
その他 29.1%

騒音が原因の住民トラブルが急増。警察も自治体も頼りにならない!?
【関連キーワードから記事を探す】
退去時に補助金アリ賃貸物件の落とし穴「エアコンも給湯器も壊れた」
退去時に補助金アリ賃貸物件でだまされた!悪徳不動産の撃退法
極寒のキャンプ場で「頼みの綱の暖房器具が…」命がけの家族を襲った“さらなる悲劇”
満員電車は“地獄絵図”、もたれかかってくる人たちにヤンキーが激怒して「心の中で“ありがとう”と言いました」
「業務を忘れていましたよね?」と問い詰めるのはNG。相手にミスを認めさせる交渉術、ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
住宅ローンのお得な活用法。「社会人としての通信簿」長年真面目に頑張った人は安く借りられる!
タクシーに乗ると“前の客が置いていったビニール袋”が…「その場で降りました」予想外の中身に大パニック
マンションの値下げ交渉をするコツとは?仲介業者から見て「良客かクソ客か」で決まる
2軒目の住宅を購入しようとするときに落とし穴が…!? 「住み替え」を諦めなくてもいい新サービスが続々登場
中古マンションの賢い買い方「駐輪場・ゴミ捨て場・掲示板…」5つのチェックポイントを見よ!
ママ友に“利用され続けた”30代女性。会計時に店員が言った「スッキリする一言」で縁を切ることができたワケ
家庭も職場も父親が支配…絶望する20代男性に、取引先社長が放った“救いの言葉”
「いっしょに暮らそう」突然現れた見知らぬ老人の正体は…怒りと絶望に苛まれた40代男性の思い
「助けたのに感謝の一言がなく、ダメ出しまで…」イラッとした相手への対応の正解。ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
「体を弱らせる国の陰謀」エアコンをつけない主義の母が心変わりした“まさかの出来事”
住人に自分宛の郵便物を転送させるマンション大家。その魂胆は…?
夜になるとお経を唱える、ベランダで散髪…サイコな隣人たち
マンションと一戸建てどちらが住み心地がいいか[コラムニスト木村和久]
身の危険を感じる「何かと物騒」な街ワースト5 ――もめ事、殺傷事件、奇声を上げながら徘徊する人も…
騒音トラブルは“音量公害”ではなく“感情公害”。解決するには?
渋谷ホームレス殺人事件。46歳容疑者の地元での評判
名古屋デリヘル嬢の暴行致死事件。弁護人が職業べっ視発言を連発、変な空気に…
林眞須美死刑囚の息子が明かす「僕が母の無実を信じた」理由
死刑囚・林眞須美の夫「21年目の告白」 和歌山毒物混入カレー事件
今、「京アニ」のためにできること。事件の影響は計り知れないほど甚大
自治体が婚活サービスをする必要はあるのか?関連企業が潤うだけ、という声も
騒音トラブルは“音量公害”ではなく“感情公害”。解決するには?
警察も自治体も助けてはくれない…増え続ける「住民同士の騒音トラブル」
「ふるさと納税」1万円でコスパのいい返礼品を厳選
「ふるさと納税」の転売で現金化。換金性が高い返礼品は?
軽自動車を“あおり運転”した黒いセダンをトラックが一蹴。運転手が顔を背けて去っていくまで
“あおり運転”してきた車から降りてきたのは、見覚えのある男性…青ざめた表情で平謝りされたワケ
“あおり運転”してきた車を「白バイの待ち伏せポイント」に誘導、警察に捕まえてもらうまでの一部始終
「走行中にドアをパカパカ」原付バイクを“あおり運転”した高級車が迎えた末路
交渉次第で補償額6万円増も…。突然、交通事故に遭ったライターが語る“事故後対応”の一部始終