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40代は「まだモテる」という幻想を捨てろ! 中年でもプライベートを“そこそこ”楽しむ方法

 会社では出世街道から外れた、ただの先輩。家では妻子の言いなりで居場所がなく、休日も寝て過ごして気づけば月曜日。40代会社員200人調査では、そんな理想とかけ離れた“どんづまり”な現実が浮き彫りに。でもSPA!は言いたい。「負けなきゃいい。引き分けでいいじゃないか!」

プライベート

モテなくても女友達をひとりつくれたら合格


 会社や家庭でこき使われる中年男にとって、プライベートな時間は「支配からの卒業」を意味する。だが、多くの男に安息の地はない。

 40代に「仕事・家庭・プライベートの“理想と現実”」について聞いたアンケートでは、「家事の負担が増え、休日の時間が奪われた」(43歳・IT)や、「仕事の疲労とストレスで、何をするにも気力が湧かない」(46歳・コンサル)という声が散見された。「趣味はありますか?」という質問も「趣味がない・わからない」が3割以上、続く「親友は何人いますか?」では「親友ゼロ」が4割近くと、中年男の私生活における閉塞感が伺える。その理由を、哲学者の苫野一徳氏はこう分析する。

「自由に生き方を選択できる『可能性の社会』では、私たちは自己有能感を満たそうとします。しかし、選択肢が多すぎて欲望の焦点がぼやけやすい。『自分は何がしたいのか』と、人生に停滞感を覚えやすいのもこのためです」

 ファイナンシャルプランナーの藤川太氏も「仕事偏重の生活を美徳とする40代は、多忙すぎて、プライベートを“面倒”や“億劫”と感じ、疎かにする傾向があります。その結果、趣味や人付き合いなど、本来なら仕事や家庭からの逃げ道となる自由な時間を失い、皮肉にも、生きづらさを覚えるのです」と指摘する。こうした社会病理のひとつとも呼ばれる「居場所がない社会」では、“高望み”は不幸の始発点になりやすい。

「『欲望と能力の不均衡さに不幸の本質がある』と哲学者・ルソーが定義したように、欲望(理想)を高く設定しすぎると、行き詰まりを感じるリスクも高まります。特に、漠然とした不安を覚えているのなら『ゴミをひとつ拾う』や『大学の公開講座や講演に参加』など、簡単に欲望を満たしたほうがいい。人や社会との繋がりを実感し、生活に少しでも彩りが添えられれば、人生も捨てたものではないと思えるはずです」(苫野氏)

 理想と現実が乖離しているなら、理想自体を変えるのも良策である。

「『合コン回数』や『セフレの人数』のアンケートでは、9割以上が“ゼロ”と回答。これは若い女性が中年男に魅力を感じていないことの証し。いい加減、『まだモテる』という幻想を捨てるべきです。むしろ、体の関係を求めず、女友達をつくることで自分とは違う視点を獲得したほうが、いたずらに傷つかず、自尊心が満たされるのではないでしょうか」(社会学者・田中俊之氏)

 臨床心理士の諸富祥彦氏も「ランチ代を含めて月のお小遣いが3万円程度なら、セフレや合コンは背伸びしすぎ。月1回5000円前後の激安風俗店に通えれば御の字では」と話す。

「お笑い番組を見て笑うだけで、脳の幸福感や快楽を司る部位は刺激されます」と脳研究者の池谷氏が言うように、「無謀な理想」に人生を翻弄されるなら、届きそうな欲望(理想)に転換し、“手頃な幸せ”を得たほうが賢い生き方と言える。

<これで引き分け!>
1 欲望の選択肢を減らす
2 「まだモテる」と思わない
3 女友達をひとりつくる
4 月1回、激安風俗店に行く
5 お笑い番組を見て、ただ笑う

【苫野一徳氏】
哲学者。今注目の若手論客。熊本大学教育学部准教授。専攻は哲学、教育学。著書に『「自由」はいかに可能か―社会構想のための哲学』(NHK出版)など

【藤川 太氏】
ファイナンシャルプランナー。家計の見直し相談センター、生活デザイン代表。最近は、不動産仲介業も手がける。著書に『お金の不安に答える本』(日本経済新聞出版社)など

【田中俊之氏】
男性学・キャリア教育論を専門とする社会学者。大正大学心理社会学部准教授。著書に『〈40男〉はなぜ嫌われるか』(イースト新書)などがある

【諸富祥彦氏】
臨床心理士。明治大学文学部教授。専攻は心理療法、臨床心理学など。近著に『「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟』(集英社新書)

<調査対象>
「仕事・家庭・プライベートの“理想と現実”」について、全国の都市部で暮らす40~49歳のサラリーマン200人(既婚者・子供あり)を対象に調査した。
― 40男は[引き分け組]が幸せだった ―




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