――会場のお客さんからは、「年下の男性への2人のアプローチ方法は?」という質問が寄せられました。どうですか?
柴田:私は根っからの末っ子体質なので、相手が年上でも年下でも、常にもっと下からいっちゃう。鳥飼さんは?
鳥飼:年下とかっていうことはあまり関係ないかな。逆に年上だからといって特別な魅力はないと思う。あとは相手の年齢にもよっても違って、34歳より上か33歳以下かどうかで変わる。
柴田:というと?
鳥飼:「男がリードしなきゃいけない」という固定観念を持った世代のボーダーがあると思っていて、それが32~33歳くらいだと思うの。それより上の世代の男性は、相手の女性より自分が年下でも「リードしなきゃいけない」っていう意識を捨てられない葛藤を感じてつらい。逆にいまの33歳以下の男性は、女性にリードされることを簡単に受け入れられる“かいわがられ屋さん”になってると思う。「かわいがってください、ワン」みたいな(笑)
柴田:なるほど~。それだと話が早いよね。
鳥飼:そう、上からいけばいいからね。「世話してやるよ」って(笑)
柴田:ヨシヨシって感じでね。実用的(笑)
性と恋愛についてそれぞれの感性で見つめ、作品に昇華してきた2人の回答、会場は時に大いに湧き、時に静かに耳を傾けていた。
当日はさらに、2人で鳥飼作品を振り返っての恋愛と性にまつわるトーク、柴田聡子による生歌披露、プレゼント抽選会などもあり内容は盛り沢山。大盛況のままイベントは幕を下ろした。
【鳥飼茜】
とりかいあかね●’81年、大阪府生まれ。漫画家。週刊SPA!をはじめ3誌で連載中。10月23日に『ロマンス暴風域』第1巻、『先生の白い噓』最終8巻、初の活字本『鳥飼茜の地獄でガールズトーク』が3冊同時発売
【柴田聡子】
しばたさとこ●’86年、北海道生まれ。シンガーソングライター、詩人。’16年に発表した詩集『さばーく』が第5回エルスール財団新人賞・現代詩部門を受賞。山本精一、岸田繁(くるり)らがプロデュースに参加した4thアルバム『愛の休日 DO YOU NEED A REST FROM LOVE?』が発売中。アナログLP盤は1月31日にリリース
<取材・文/河本翔平 撮影/林紘輝>