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千原ジュニア「また僕の新しい芸人人生が始まるような気がする」――足かけ7年、便所本シリーズを振り返る

 週刊SPA!誌上で『すなわち、便所は宇宙である』というタイトルで丸7年、それを単行本化して6冊。千原ジュニアによる便所本シリーズの最終巻が20日に上梓される。そんな最新刊の発売を記念して、今までの便所本シリーズを本人に振り返ってもらった。

千原ジュニア――足かけ7年、今回のシリーズ6冊目の単行本で大団円を迎えたわけですが。

千原ジュニア(以下、ジュニア):我ながらよく続いたなあと改めて思いますね。これだけ長くやっていると僕の状況もいろいろと変化しました。そして思うことは、結局自分が自分を誘導しているような部分があるというか。

――と言いますと?

ジュニア:例えば、僕は一昨年結婚しました。もちろん奥さんのことが好きで結婚しましたが、理由はそれだけではないような気がします。少し語弊があるかもしれませんが、「何か変えなきゃ」という芸人の防衛本能から結婚したのかもしれません。もっと過去にさかのぼれば、僕は15歳のとき自宅の部屋に引きこもっていました。これだって変な話ですが、吉本に入れてもらうために引きこもっていたのかもしれません。というのも、僕が引きこもっていたのを見かねたせいじが、僕を吉本に誘ってくれたからです。もし嫌々でも僕が学校に通っていたら、せいじは吉本に誘っていなかったでしょう。また、僕はバイク事故で生死の境をさまよいました。これも「急に出てきたタクシーを避けて事故った」という話をいろんなところでしてきましたが、よくよく考えると自分で勝手に突っ込んでいったのかもしれません。どこかで自分を一回リセットしたかったというか、見えない何かに引っ張られて“引力自殺未遂”みたいなものをしたのではないかと。

――自身の変化がこの6冊には如実に表れていると。

ジュニア:そうですね。そんな「リセットしたい」「生まれ変わりたい」という気持ちがいろんなところに出ているというか。僕はずっと新しい形のお笑いを模索し続けてきました。その結果、やっぱり僕は落語がやりたいんだということに気づいたのです。全部で6冊、ネタ数でいうと560本もあるんですから、この便所本から10本くらいなら落語も作れるんじゃないかと思いますね。

――今回の特別付録は、心の師匠と仰がれている板尾創路さんとの対談です。

ジュニア:板尾さんが監督された『火花』はまもなく公開されますが、僕が師匠と慕う方が『火花』というこの世界を描いた映画を監督し、しかもその作品には僕と深い関係の人間が何人も関わっている。ですから、ほんとにいいタイミングでいい人と対談できました。こっちも肛門から火花を出して、頑張ってるわけですから(笑)。

――最後に、今回の単行本のタイトルにこめられた意味とは?

ジュニア:最終巻ということで『これにて、便所は宇宙である』とつけさせていただきました。最終巻という意味に加え、ある意味僕の芸能人生が終わったというかリセットされたタイミングでもあるように思えます。こないだ単独ライブをやって、「ああ、俺はこんなことがしたくてこの世界に入ったんや」と深く感じたんです。ライブが終わり、便所本シリーズも完結して、また僕の新しい芸人人生が始まるような気がしますね。

取材・文・撮影/週刊SPA!編集部

これにて、便所は宇宙である

千原ジュニアがトイレで思いついた言葉を書き留め、その内容を語り下ろすという連載を加筆修正したシリーズ第6作にして最終巻。板尾創路との「連れション対談」も完全収録。




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