このような会話の停滞はなぜ起きるのか。これまで、SPA！に何度も登場している現役サラリーマンナンパ師の山本伸太郎氏によると、「映画や音楽、読書などのサブカルチャーネタの会話は実は地雷」だという。 「HuluでもNetflixでもよいのですが、その人が好きな作品をピンポイントで観ていないと、ほとんどの場合、会話が止まってしまうんですよ。映画やドラマに限らず、音楽や本も同じだと思いますが、みんながみんな、全然知らない作品の魅力を他人にうまく伝えられるわけではない。『タイタニック』や『スターウォーズ』、ジブリの話だったらまだしも、人それぞれ嗜好とかこだわりもありますから……」（山本氏） 　合コンに来た女性たちは、「休日何してる？」という男からの質問に対し、素直に答えているだけにすぎない。だが、今後は「Netflix見てる」という返答が高い確率で返ってくる。 　ではどうすればよいのか？ 「それを見越して最低限このドラマ（テラスハウス、あいのり、フラーハウス）だけ抑えておけ、というのがこの一年ほどナンパセミナーで主流の教えになりつつありますが、普通のサラリーマンにはまず無理。合コンではグルメネタから仕事ネタ、仲良くなったら恋愛ネタ（元カレ、好きなタイプ）に持っていく。これが適度に盛り上がる安牌ネタと言えますね」（同氏） ＜取材・文／伊藤綾＞1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X（旧Twitter）：@tsuitachiii