ライフ

“痩せられない職場”で10kg増の20代男性の苦悩――職場の環境が健康を左右する

「30歳手前で尿酸値が引っかかった」

 “同じ釜の飯を食う”といっても度が過ぎている感のある浅井氏の職場。  そうして暴食を重ねた結果、大学卒業時には50キロ台後半だったという彼の体重は増加の一途をたどり、勤続6年目となる今現在、約15キロ増の74キロとなっている。地味に続けている週末のジム通いも焼け石に水のようだ。 「報酬など待遇面で求人票に嘘はありませんでしたが、まさかこんなメタボばかりの会社とは(笑)。僕も昨年の健康診断で尿酸値が引っかかった。30歳も近いので転職を考えることもあります」  ちなみに、浅井氏によれば繁華街の雑居ビルの1フロアにあるという事務所の雰囲気は『アウトレイジ』そのもので、喫煙率も異様に高いという。  喫煙や飲酒などの生活習慣の問題は、本人の意識や努力だけで解決できる問題とは限らない。  喫煙習慣の多い会社ではなかなか禁煙を達成しづらいという声も少なくない。また、土木建設業のように野外で仕事をする人は「ランチの時間は同僚と仕事用のハイエースで郊外のラーメンチェーン店にでかける。一人だけ『俺はブロッコリーとささみ弁当なので』なんて言えないです」(建設業・26歳)という声も。  ランチを自由に選べるということは、それだけで恵まれたごく一部の会社員だけに許された権利かもしれないのだ。職場内のコミュニティが、そのまま自身の健康年齢を左右するケースは少なくない。  転職や就職の際は従業員の健康状態やランチ事情に注意を向けるのも大切だろう。<取材・文/伊藤綾>
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
1
2
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート