会社員をしつつ世界一周した男が語る“休みやすいキャラ”になる方法
昨年、政府が「働き方改革」に次いで打ち出した「休み方改革」。働く日本人にとっての“正しい休み方”、そして休みを存分に謳歌する極意を、休みの達人たちに徹底取材!
広告代理店勤務のサラリーマンでありながら、毎週末を海外旅行に費やすという荒業で“働きながら世界一周”を成し遂げた東松寛文さん(28歳・広告代理店勤務)。それまでほとんど海外に行ったことさえなかった彼の休み方を激変させたのは、「是が非でも休んで駆けつけたい」と思える“憧れ”がきっかけだった。
「4年前、『NBAプレーオフ』のチケットをたまたま入手できたんです。これは是が非でも行かなければならないと、『子供の頃からの夢で、絶対後悔したくないんです!』と上司に熱く思いをぶつけました。ダメ元だったんですが、「そんなに行きたいのなら仕方ねぇな」とまさかのOK。反応を気にしてつい口ごもってしまいがちな“休みたい明確な理由”をはっきりと伝えることって、休むために大事だなと感じました」
初の海外一人旅だったが、ボディランゲージと片言の英語でなんとかなってしまった東松さん。その経験が彼の心に火をつけ、海外を旅しまくる日々が始まった。
「僕の中では、金曜の終業から、月曜の始業までの64時間が“週末”です。金曜夜にたつためには、飛行機に乗り遅れないよう逆算した時間までに絶対に仕事を終えなければアウト。ですので、以前よりも仕事の段取りを前倒して組むようになりました。チケット代も高額ですから、なんとなくダラダラ仕事なんてやってられません。そうこうしていると、海外に行き始める前よりも仕事の成果が出るようになったんです。いつの間にか社内でも『海外旅行キャラ』が定着し、『アイツは仕事もしてるし、海外旅行に行かせてもいいか』と休みもどんどん取りやすくなっていくのを感じました」
すでに“休みやすいキャラ”が定着しているうえ仕事もこなしているので、そう文句は言われない。とはいえ、職場の同僚や上司への“ケア”も欠かさないという。
「3連休にくっつける形で有休を取りたいならば、絶対に連休の“後ろ”にするべき。同僚より一足先に休むと、やっぱり反感を買いそうで……(笑)。連休の後のほうが目立ちにくいし、同僚たちも結構フォローしてくれます」
日本に帰ってきた後は、“旅の思い出”がコミュニケーションツールとして仕事を円滑にする。
「上司とも『アフリカどうだった!?』なんて会話が弾むし、営業先で話の種にもなる。休んで旅行しただけで、たくさんの副産物が返ってくるんですよ。旅行自体が楽しいだけでなく、仕事にもメリットがあるのでやめられません」
《休み方の流儀》
休む理由を伝えつつ、職場のケアは怠らない
― [休み方改革]で人生を10倍楽しむ方法 ―
週末フル活用型・サラリーマンでも週末を使って世界一周を達成
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