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大杉漣さんの急死…他人事ではない“突然死”の原因とは?

突然死する人の共通点

食生活だけじゃない! 疲労やストレスも原因に

 昨日まで元気だった人が突如帰らぬ人になってしまう“突然死”。つい先日も、俳優の大杉漣氏が66歳の若さながら急性心不全で急死したのは記憶に新しいところ。「突然死の大半を占めるのは心臓・血管疾患。脳疾患を含めるとほとんどが血管の病気です」と語るのは、循環器内科医の幡芳樹氏。事実、下記のように突然死のうち約7割を血管系の疾患が占める。 「心臓疾患の原因は動脈硬化が大半。血管内が狭くなったり、血管の壁が剝がれやすくなった状態でトリガーが引かれると血管が詰まり、心筋梗塞に至る。それにより“心室細動”を生じると突然死の原因になります」  血管の老化は加齢とともに進行する。通常、高齢になるほど動脈硬化が進んだ状態になりやすい。 「しかし、最近は40代の働き盛りでも動脈硬化やそれに伴う突然死が多発しています」  まだ40代にもかかわらず、動脈硬化が進んでしまう原因とは? 「やはり不摂生によるメタボリックシンドロームが大きな原因。本来、メタボは肥満ではなく、“代謝異常”を意味する言葉。高血圧や高血糖、脂質異常が血管に負担をかけて動脈硬化を起こすのです」  メタボ以外の原因として、東京疲労・睡眠クリニックの梶本修身氏は“自律神経の暴走”を挙げる。 「自律神経には人間の血圧や心拍数、呼吸数などを一定に保とうとする機能がある。そこに負担がかかりすぎるとコントロール力が低下します。すると、制御できなくなった血管や心臓が暴走して心筋梗塞や心室細動を引き起こし、突然死に至ってしまうのです」  循環器内科医の杉岡充爾氏がトリガーとして指摘するのは“抗ストレスホルモンの酷使・枯渇”だ。 「このホルモンは血管の収縮と拡張を担っていますが、枯渇すると血管が常に緊張状態になってしまう。そのため、脆くなっていた血管がわずかなきっかけで一気に詰まり、突然死につながります」
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突然死を招く3大トリガー
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表紙の人/ 滝沢カレン

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