更新日:2012年03月16日 19:37

みんなの知らない[ニッチ系評論家]たち

廃墟、カップラーメンなど、ある程度の市民権を持っているマニアの評論家が存在する今、さらにディープな研究をする人たちがいるという情報を聞きつけた。いったい彼らは、どのような日々を送っているのかを追いかけてみた。もしかしたら、この中に来年にはメディアに引っ張りだこになっている評論家がいるかもしれない? そのほかのニッチ系評論家たち ★クモの網  専業主婦の船曳和代氏が、クモの網の幾何学的な美しさに惹かれ、クモの種類ごとに網を探しては、パネルの上に貼りつけてクモの網の標本を集めてきた。その数2000枚。日本蜘蛛学会の会員で、共著で『クモの網』(INAX出版)を上梓している。クモの網の標本の展示活動も行っている。 http://homepage2.nifty.com/spider-web-art/ ★人面石  霊が取りついている不吉な石としてタブー視されてきた人面石。それを、「何億年も前の石に、人間の霊がついているわけがない」との地質学者の一言で収集するようになったという人がいる。泣き顔、笑い顔、国内外の有名人と見まがう人面石などを河原で集め、その一部の約2000石を埼玉県で展示。来館者には丁寧に説明も ★ミネラルウォーター  ミッキー氏は、世界中のミネラルウォーターをデパートや輸入食品店などで買い集め、自身のサイトで紹介。その商品ができた背景から、特徴までを丁寧に解説している。サイトでは百数十種類のミネラルウォーターが、国ごとに写真付きで紹介されているほか、ミネラルウォーターの雑学も掲載。講演依頼も受けているようだ ★缶詰  ウォッシュチーズ、オリーブ、紅さけ茶漬けなどなど、国内外のありとあらゆる缶詰を取り寄せて試食している黒川勇人氏。内容量、原材料、原産国などのデータはもちろん、食べた感想を詳細に記録している。さらに、それをどの食材と合わせ、どう調理し、どう食べたらよいか、食べ方の研究にも余念がない。メディア出演も多々あり。 ★カーニバル  世界で2人しかいないと言われるカーニバル評論家の一人、白根全氏。’89年から、ブラジル、ボリビア、キューバ、コロンビア、トリニダード・トバゴ、メキシコなど中南米各国のカーニバルを訪れ、その魅力を写真と文で『カーニバルの誘惑―ラテンアメリカ祝祭紀行』(毎日新聞社)にまとめている。 ★お土産キーホルダー “友の会”氏は、滅びゆくお土産キーホルダーの魅力を訴えるべく、日本全国のお土産店キーホルダーを集める旅を続け、キーホルダーを買ってはその面白さを自身のHPに写真付きで解説している。個々のキーホルダーを見れば、その土地の特色が色濃く出ているというが、ここまで特徴を見いだせられる評論家はいないだろう。 ― [ニッチ系評論家]の奥深~い日常【7】 ―
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