旅人ライターは衝撃のトイレで世界の広さを知った!?
―[[ニッチ系評論家]の奥深~い日常]―
廃墟、カップラーメンなど、ある程度の市民権を持っているマニアの評論家が存在する今、さらにディープな研究をする人たちがいるという情報を聞きつけた。いったい彼らは、どのような日々を送っているのかを追いかけてみた。もしかしたら、この中に来年にはメディアに引っ張りだこになっている評論家がいるかもしれない?
【探訪編】
★アジアのトイレ
旅人ライターは衝撃のトイレで世界の広さを知った!?
<斉藤政喜氏>
斉藤政喜氏(48歳)は、『シェルパ斉藤』の名前で活躍する、プロのライター。バックパックひとつで国内外を一人旅し、その体験を記事にするのが本業だ。
「20代から、オーストラリアをバイクで走ったり、揚子江を下ったりと、冒険を続けてきました」
そんな斉藤氏が海外で衝撃を受けたのは、食べ物でも女の子でもなく、ずばりトイレだった。
「人間、食べたら出さなきゃない。でもトイレってその国の宗教、価値観、民族性の違いがダイレクトに出るところで、いつも物凄く面食らわされるんですよ」
この話に大いに興味を持ったのが、某週刊マンガ誌の編集者。早速、『世界のトイレを訪れて、レポート記事を書こう!』と企画を持ちかけてきた。
「バブルという浮かれた時期ということもあって、ほぼシェレで始まった企画ですが、戸のない中国のトイレ、川岸に穴の開いた板のある『全方向開放』のインドネシアのトイレ、ネパールの豚が待ち構えているトイレなど、いろいろ体験して、一気に人生観が変わった」
この連載は’01年、『東方見便録』というタイトルで文庫本化。すると公演などを頼まれるようになり、半ば冗談でアジアのトイレ評論家を名乗るようになった。
「僕らは日本のトイレはスタンダードだと思っているかもしれないけど、実は特殊。例えば、和式トイレのようにドアに尻を向ける形は、世界的ではほとんどない。島国ならではの無防備さかな(笑)」
下ネタと侮ることなかれ! トイレ評論の奥深いのだ。
もっとも印象的だったトイレのひとつ、ネパール・カトマンズ空港の女子
用小便器
― [ニッチ系評論家]の奥深~い日常【10】 ―
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