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会社をすぐ辞めて“派遣”を選ぶ20代男性も…「ブラック正社員よりマシ」?

ブラックな正社員より派遣を選ぶ男性も

 筆者は以前、入社後すぐに会社を辞めてしまう若者にインタビューし、記事を書いた。「最近の若者はだらしない」「我慢が足りない」「モンスター新入社員だ」といった反応がある一方、「我慢して何になるのか」といった意見も聞こえてきた。  桐谷さんも同様に「我慢の必要性を感じない」と言う。 「生活のためにイヤな仕事をする、今日食べるために我慢して仕事をする、というのもわかります。でも、我慢をした結果として、生活が崩れていく人々が多いのです。超大手企業を除けば、いまや正社員でも将来の保証はないわけで。  売り手市場とはいえ、若者にブラックな働き方をさせる企業は多い。だったら、いくらか待遇の良い派遣社員になって、好きな業界で自分の裁量で働きたい、という若者が増えています」  筆者から見れば、せっかく正社員になれたのに…と思うが、そう思わない人も増えているようだ。 ワークライフバランス

新聞社をすぐ辞め、留学→派遣→転職

 アナリストとして外資系コンサルタント企業に勤務する小島さん(仮名・28歳)も、かつて「会社をすぐ辞めた」という一人。 「新卒で新聞社に入って、北海道支社で記者として働いていましたが、プレッシャーと忙しさからすぐに体を壊して辞めてしまいました。『もったいない』とか『根性がない』とかさんざん言われましたが、奨学金を借りてアメリカの大学に1年間留学しました。  まず日本と海外では、働くことについての意識が違いすぎます。アメリカやヨーロッパでは突然の“レイオフ(解雇)”はよくあることですが、日本ほど深刻に考えられてはいません。レイオフになったから旅行に行く、くらいの感覚の人もいます。対して、日本人は我慢して仕事して、辞めたら辞めたで悩んで……。  仕事がなければ生活の質を落としてもいいし、ステップアップのために勉強したり、旅行したり。それでいいんです。帰国後は派遣社員を数年やって、今の会社に転職しました」 「働き方改革」法案が可決され、日本でも労働の形が大きく変わる可能性がある。しかし、すでに若い世代は「働くこと」の捉え方自体が変わってきている。  私たちにとって「働く」とは何か、そして幸せな生活とは何か。改めて考える時代になったのかもしれない。<取材・文/森原ドンタコス> ― モンスター新入社員録 ―
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