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入社1週間で「ゆっくりしたい」と退職…モンスター新入社員に振り回される上司たち

 春の風物詩といえば、常識に縛られず上下関係にも負けない、フレッシャーズの大胆なアクション。今年はいかなるキャラクターが社会に飛び出したのか。まともに成長した(であろう)上司&先輩に話を伺った。ときには“モンスター新入社員”だと社内を驚かせることもあるが、彼らのエピソードを参考に、心構えを養っておこうではないか。

ストレスばかり

国公立卒・海外“遊学”後の新人が「ゆっくりしたい」と退職


「有資格者はキャリアアップ志向が強く、突然離職することがままあるのですが」と前置きしたうえでホヤホヤの出来事を教えてくれたのは、不動産鑑定士として大手設計事務所に勤めるKさん(41歳)。

「Aくんは国公立の地方大学を卒業後、しばらくヨーロッパに“遊学”したという二級建築士でした」

 ハキハキした物言い、清潔感あるルックスで、非常に人事からの評価が高かったそう。海外にいた期間が3年とやや長いのが疑問視されていたとはいえ、期待の新人に違いはなかった。

「でも、顔合わせから約1週間、土日を挟むともう出社せず。彼の世話役によるとメールで連絡があったそうです」

 誰もが経験する入社直後の手持ち無沙汰感、緊張感に負けた様子はなかったのに……。Kさんが具体的な理由を聞くと驚きの返答が。

「メールに書かれていたのは、『ゆっくりしたい』ということだそう。別にいきなり慌ただしい状況に置いたわけでも、定時に帰らせなかったわけでもないのにです」

 そもそも、大学を出てから十分に“ブラブラ”しただろうと、社内中を苦笑いで溢れさせたとか。

ネットメディアのインターン経験者がブログ感覚で…


 斜陽とはいえ、根強い人気を誇るのが出版業界。編集者のIさん(35歳)が出会った新人編集はウェブ媒体を製作する会社でのインターン経験が自慢であった。

「学生時代にいくつもネット記事を手がけたという触れ込み。配属先の男性ファッション誌では、まずベテランのライターさんを担当させました」

 新人にキャリアのある外注を受け持たせるのは、紙媒体の慣習のようなもの。

「ベテランなら放っておいても企画内容さえ伝われば、間違いなく形にしてくれますからね。新人にとっては、仕事の流れを覚える、いわば研修なんです」

 つつがなく進行していき、彼の担当するページの原稿があがってきた。

「全ての工程を指導係の先輩がチェックするのですが、どうも原稿がおかしい。文字数は不揃いで、内容もスカスカ。表記の統一だってできていない。ライターに確認すると、自分の書いたものではないとのこと」

 再度、原稿を送ってもらうと、確かに違う。

「チェックを受けた原稿は、新人くんが自分で書きあげた“力作”だったんです」

 急いで原稿を差し替え、なぜこのようなことになったか聞くと、憮然としながら答えたそう。

「僕が書いた方が面白いからです! って。学生時代に手がけていたというのは、インターン先の社内向けブログ。今日はこんな作業を手伝いました。ということを面白おかしく書き、社員たちに褒められたとか。そのノリで商業媒体の記事を書かれても……」

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部署異動をすすめたら…

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