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会社辞めてフリーランスになってよかった? 収入面や満足度を聞いてみると…

 また、フリーランスには向き不向きというのもある。もちろん“再現性を持って結果を出せること”は大前提として、それに加えて平田氏は“根拠のない自信”と“飽くなき不満足感”を併せ持っていることが成功者の傾向だという。 「フリーランスは結果を出して当然の世界で、誰もプロセスを褒めてくれないので、“楽観主義”でなければ務まりません。そして、常に現状に甘んじることなく、自分自身との闘いで成長できる人が向いています。逆に他人からの評価を気にしすぎる人はあまり向いていないかもしれません」  白書では「現在の働き方を続ける/成功させる上で重要だと思うものは?」というアンケートに対しても両者の違いが表れた。フリーランスは「専門性」「市場/顧客ニーズの把握」「セルフブランディング力」など意見がばらけたのに対し、会社員は「忍耐力」が目立つ。  ところで気になるのが、収入面の変化だ。白書では、会社員時代に比べて収入が増えたかどうかの設問について「増えた」が41.7%、「減った」が44.8%だった。
フリーランスの明暗

上記のフリーランスのうち、月の平均勤務時間が140時間以上の「フルタイムフリーランス」593人と会社員1000人の平均年収を比べた(『フリーランス白書2018』より)

 しかし満足度という観点では、会社員時代よりも「上がった」と答えた人が84.3%、「下がった」が3.6%という結果だった。
フリーランスの明暗

前職で1つの会社に属していたことのあるフリーランス1101人が回答(『フリーランス白書2018』より)

 とはいえもちろんフリーランスならではの悩みもある。例えば「出社の習慣がなくなったので時間の使い方がわからない」「わからないことがあってもそれを教えてくれる上司がいない」などだ。 「私も2度の出産と保活を経験しましたが、フリーランスはライフリスクに対する社会保障が整備されておらず、労災もない。社会的信用も低く、銀行からの融資やローン契約を結ぶのも簡単ではありません」  これこそフリーランスになることの「暗」ともいえる部分だが、 「そういった問題を解決するために当事者の私たちがこの協会を立ち上げたんです」と平田氏は語る。 【平田麻莉】フリーランス協会代表理事 ’17年に協会設立。代表理事を務める傍らフリーランスのPRプランナーとして活躍中。年間1万円で保険や福利厚生が使えるフリーランス向けベネフィットプランを提供する ― フリーランスの明暗 ―
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