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会社辞めてフリーランスになってよかった? 収入面や満足度を聞いてみると…

「働き方改革」が声高に叫ばれる今、会社に頼らず自らの力で生計を立てるフリーランスが増えている。生涯雇用制度が崩れた昨今、働く人には多くの不安、葛藤があるなかで、あえて独立した人々の意識は? 一つの組織に頼らない生き方を選んだ人々の実態に迫る。 フリーランスの明暗  働き方改革の一環として、日本政府は「高度プロフェッショナル制度」の導入を決定。現在の労働基準法では一日8時間、週40時間を超えて労働させてはならないと定められているが、一定の所得以上のサラリーマンにはこれが適用されなくなるのだ。  これに反対する野党や一部の市民からは“定額働かせ放題”などと揶揄されているこの制度だが、いずれにせよ世のサラリーマンは会社組織に依存しない新しい働き方を求められている。その一つの選択肢が“フリーランス”だ。  SPA!編集部は、フリーランスの実態を探るべく、昨年設立された、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の代表理事・平田麻莉氏に話を聞いた。

働く時間が減って年収・満足度アップ

 協会ではフリーランスを“特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る人”と定義している。営業、事務、広報、IT・クリエーティブ、肉体労働など職種は多岐にわたり、現在、日本には1000万人余りのフリーランス(専業、副業、兼業を含む)がおり、その経済規模は20.1兆円にも上るという。
フリーランスの明暗

協会の一般会員数は960人、法人会員は74社。今年6月に行われた年次報告会も満員に

 今の時代は労働人口不足により、企業間での優秀な人材の獲得競争も激しくなっている。そこでフリーランスに白羽の矢を立てる企業も出始めているのだ。 「仮に優秀な人材を見つけたとしても、フルタイムの正社員で雇うとなれば、人件費は相当なものになってしまいます。それならば、能力の高いフリーランスに週1~2日程度働いてもらったほうが得と考えるのも自然です。外部の人間を雇うことで技術革新や新しい販路を開拓できたりもしますからね。できる人に仕事が集まる、ある意味シビアな時代ともいえます」  しかし、いくら時代のニーズとはいえ、会社員がフリーランスになるには相当の覚悟がいることも事実だ。協会が発表した『フリーランス白書2018』のアンケートでは、独立の障壁として「安定性」「収入」の心配、「漠然とした不安感」「何から始めてよいかわからない」などが挙げられていた。  その一方で、会社員の41.8%が副業に意欲的という結果も出ており、専業ではなくまずは副業としてフリーランス的働き方を始めたいというニーズも強いようだ。
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フリーランスに向いている性格は?
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