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業種別・平均年収ランキングTOP100 今の自分の評価は適正なのか?

 あなたは現在、自分が受け取っている年収の額についてどう感じているだろうか? その多寡に限らず、認識と現実とにギャップを抱えている人は少なくないだろう。そこで、SPA!では有識者の監修のもと、自分の価値の見いだしかたを挑んだ! 自分の値段を査定せよ

自分の「価値」を判定すべし! 今の給料で測れない市場価格

「本当に今の自分の評価は、適正なのか――?」  他人と自分の年収を比較しては、その差異を知るたびに、誰もが自分の真の市場価値を知りたいと思うはず。これに対し、「優秀な人が必ずしも年収が高いわけではない」と指摘するのは、プロ経営者の出口知史氏。 「会社員の給与は、景気や上司、トレンド、会社自体の業績などに大きく左右されます。今の年収が本当の価値とは限りません」  それでも己の真の価値を知ることに必要性はあると続けるのは、ヘッドハンターの兼本尚昌氏。 「テクノロジーの進化で、社会は刻々と変化している。かつてのように会社に依存できない時代だからこそ、“商品”としての自分は、市場ではどのくらい価値があるのか常に把握しておくべきです」  人事コンサルタントの曽和利光氏は市場価格の算出方法を次のように解説。 「まず、業種によって年収額にはかなりのバラつきがあります。業種の平均額(※下記の業種別平均年収ランキングを参照)を目安に、その人の持つスキルなどの要素を足し引きしていくことで、ある程度、適正な市場価値を算出できるのではないでしょうか」 ※適正年収の計算式詳細は記事の最後に

プラス要素とマイナス要素

 市場価値を高める要素とは具体的にはどんなものなのか。 「人材は需要と供給が基本。まず、40代の場合、英語力やマネジメント経験を備えた人が依然として少ないので、こうしたスキルがあるとポイントは上がります。また、業種によっては地方と東京の給与ギャップが大きいため、同じ仕事内容でも年収が200万円以上変わる可能性があります」(曽和氏)  また、出口氏は「不人気部署の経験が長い人はその価値が高くなりつつある」と指摘する。 「経理や総務などの、地味だけど、専門性があり、会社運営に不可欠、確実に需要がある“ホワイトカラーの3K”は、その分野で活躍できる人の希少性が上がります」  また「他人がやらないことをやるのが肝心」だと語るのは兼本氏。 「いつの時代も先端のテクノロジーに詳しい人や新規事業の立ち上げ経験を持つ人は貴重。あと、ひとつでも社内で『これは負けない』と言えるスキルを持つ人は、どこでも重宝され、結果的に自らの値段を上げることになります」  一方、己の価値を下げるマイナス要素とはどんなものか。 「最近は管理職を嫌がる人もいますが、40代にして現場ばかりで管理スキルがない人の市場価値は買い叩かれます。また、工場の製造などの現業職で、今後はロボットに代替されそうなものは、需要自体がなくなるリスクも」(曽和氏) 「景気が悪いときに入社や転職をした人や、離職率が低くて年功序列体質が強い会社は給料が低めに設定されます。年功序列にあぐらをかいている人の多い会社に入れば、次第に市場価値は落ちると考えるべき」(出口氏)  要素次第で己の価値は変化する。ぜひ自分の市場価値を判定してほしい。
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