41歳から給料が上がらない…48歳営業マンが年収430万円で止まったワケ
―[自分の値段を査定せよ]―
OA機器の販売会社に勤める鈴木修一さん(仮名・48歳・営業・年収430万円)は上がらない年収に対して憤りを隠さない。
「肩書こそ『担当部長』ですが、給料は初めて管理職になった41歳のときからほぼ横ばい。まあ、実際の業務内容も基本的にはヒラと大して変わらない“イチ営業マン”なのですが」
そもそも今の会社に入ったのは突然ふりかかった望まない転職がきっかけだった。
「37歳のときにそれまで勤めていた印刷会社の経営状態が悪化、わずかではありますが、割り増しの退職金も出たので辞める決意をしました。定年まで勤めるつもりだったのが、急遽30代後半で初めての転職活動を行い、今の会社に。いろいろと苦労はありましたが、新天地の仕事にも次第に馴染み、同年代と比べてもかなり早くに昇進することもできました」
しかし、鈴木さんの年収は上がることはなかったという。
「人の出入りも多い会社なので、役職だけは上がっていったのですが、昇給はほんのわずか。細かい管理職業務も追加されたことを思えば、むしろ時間単価は下がっています。自分自身はそれなりに数字も残せているのですが」
それでは数字を残しているにもかかわらず、業種平均年収の529万円と比較すると、約100万円も鈴木さんが買い叩かれている原因はいかに? SONOKO代表取締役社長であるプロ経営者の出口知史氏は「『自分自身を高く売る』という視点で考えたとき、どういった時期に会社に入ったかもとても重要です」と説く。
「景気の悪い時期の入社の場合はどうしてもベースとなる給与水準は抑えられてしまいます。経営陣が堅実志向ということではあるのですが、一時的に調子が上向いた程度では給料を反映させない会社なのでしょう。業界自体が伸びているわけでなければ、『新たなビジネスモデルを構築して売り上げを立てる』くらいのインパクトある仕事をしなければ、非成長業界で価値を高める方法はないと考えたほうがいいですね」
恨むべきは給料を上げない会社ではなく、自身の見る目とタイミングの悪さのようである。
●鈴木さんの値段が低いワケ
経営再建で徹底的に人件費が絞られるため業績低迷期での入社はその後の会社員人生において不利となる
取材・文/週刊SPA!編集部
― 自分の値段を査定せよ ―
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