スポーツ

山本“KID”徳郁のベストバウト5選。魔裟斗とのカリスマ対決は!?

【第2位】実力者同士の決勝戦 vs須藤元気

【HERO’Sミドル級世界最強王者決定トーナメント】の決勝。対戦相手は強さだけでなく、トリッキーなファイトスタイル、そしてド派手な入場で人気を集めていた須藤元気。そんな須藤と、当時総合ルールで勝ち星を量産していたKIDとの対決は、格闘技ファンのみならず大きな注目を集める試合となった。  接戦が予想されたこの試合だが、大方の予想を裏切り、勝負は1ラウンドで決することとなる。試合は1ラウンド終盤、KIDの右フックがさく裂すると須藤がダウン。そのままグラウンドでパンチを連打してのTKO勝ちだった。  この試合で勝利したKIDは、前述したミドル級トーナメントで優勝しベルトを獲得。無敵の強さを誇っていたKID。だが、実は当時ベルト獲得経験は無し。この試合は、そんなKIDが初めてベルトを腰に巻いた記念すべき試合となった。

【第1位】日本中を沸かせた大晦日のカリスマ対決 vs魔裟斗

 第1位に選ばれたのはやはりこの試合。2004年の大晦日に行われたカリスマ対決は、日本中を熱狂させた試合だった。  対戦相手は2003年、日本人初のK-1 WORL DMAX世界王者に輝いた魔裟斗。そんな魔裟斗と神の子の対決は、まさに男と男のぶつかり合い。第1ラウンドにKIDが左ストレートでダウンを奪うと、第2ラウンドでは魔裟斗がダウンを奪い返す。実力が拮抗した者同士のスピード感ある戦いに、日本中が興奮した試合となった。結果は判定2-0で魔裟斗の勝利に終わりKIDは惜しくも敗れたが、ファンからは、 「どちらが強いかとても楽しみに観てた記憶ある」(44歳・男性・北海道) 「緊張感がすさまじかった」(47歳・男性・東京都) 「一時代を築いた試合だから」(49歳・男性・東京都)  などの声が上がった。結果は敗れたが、「KIDのベストマッチはやはりこの試合」との声が圧倒的多数。瞬間最高視聴率31.6%という、今では考えられない視聴率をたたき出したこの戦い。格闘技ブームを牽引した2人の対決は、格闘技の歴史の中でも記憶に残る名試合である。

 大晦日に地上波で格闘技を放送していた時代。その格闘技ブームの火付け役は間違いなく山本KIDであった。圧倒的なカリスマ性は、男女問わず多くのファンを魅了した。20代半ばの筆者も当時はKIDに憧れ、実際に試合会場に足を運んでいたこともある。そんな筆者の周りには当時、KIDに憧れて格闘技を始めた友人も多くおり、その影響力の高さはやはり凄かった。  41歳という早すぎる死は、本当に残念でならない。だが、KIDが格闘技界に残した功績と影響は絶大だ。KIDが残した物を引き継ぐ新しい才能の誕生と、あの頃のような格闘技ブームが再び訪れ、多くの人を夢中にさせる日が来ることを願いたい。〈取材・文/日刊SPA!取材班〉 【調査概要】調査方法:アイブリッジ(株)提供の「リサーチプラス」モニター(20~50歳男女)に対してアンケートを行い、その結果を集計したものです。調査期間:2018年9月19日~20日 有効回答者数:20歳から50歳 全国の男女100名
1
2
おすすめ記事