妻に浮気される主夫が増加!?「支えてきたのに」と激怒する夫
「ここ数年は妻の浮気が増加しています」と語るのは「離婚110番」を主宰する澁川良幸氏だ。1992年から離婚カウンセラーとして延べ3万7千人の相談を受けてきた澁川氏は、夫婦問題のアドバイザーも担っている。
最近、「主夫」を選んだ夫が妻に浮気されたという相談が何件かあったという。主夫はわずかな割合だが年々増えており、国勢調査(2010)によると「仕事に就いておらず家事をしている=専業主夫」は約6万人、「家事のほか仕事をしている=兼業主夫」が約2万9000人。
実際にあった澁川氏への相談をもとに、あるケースを再現して紹介する(個人が特定されないよう細部は脚色してある)。
中堅メーカーで事務職に就いていた山上勉さん(仮名・45歳)は、5年前に退職して、主夫になった。きっかけは子供が誕生したこと。7歳年下で地方公務員の妻を支えるために決断したのだ。
「優秀な妻は確実に出世すると思いました。それなら普通のサラリーマンの僕が辞めて、家事育児を引き受けようと思ったんです」
もともと手先が器用で料理が好きな山上さんは、家事や育児をそつなくこなした。半年ぐらい経ってから、近くに住む妻の母親の介護も引き受けるようになった。
「家事や育児、介護だけでは将来の自分が見えにくくなります。そこで家をリフォームして陶芸教室を始めました」
学生時代から趣味で続けていた陶芸だったが、陶芸の先生から「教室を開いてみてはどうか」と勧められた。教える才能があると褒められると、山上さんは嬉しくなり、家事や育児、介護にも積極的に取り組んだ。
「主夫と陶芸教室の二つの柱は、新たな生きがいでした」
ところがそんな山上さんの喜びも、妻への不信感から、一気に暗澹たる日々に突き落とされてしまった。
「妻の遅い帰宅が連日のように続き、土日も外出するようになったんです。公務員は残業も少ないはずなのに、おかしい。ましてや土日も仕事だなんて、ますます怪しい」
しかも子供までも、「お母さん、どうして遅いんだろうね」と疑う。そこで山上さんは妻のスマホをこっそりチェックしたところ、同僚と不倫していたことがわかったのだ。
「夫婦の将来設計のために、会社を辞めて妻の出世に協力してきたつもりでした。ところが自分が家事や育児、介護を引き受けたことで、妻の浮気を促したとは。自分は一体何をしてきたのだろうとがく然としました」
落胆した山上さんは、離婚110番の澁川氏に相談した。すると次のようなアドバイスをもらったという。
「浮気をする人はどんな状況でもやりますよ。だからあなたが会社を辞めて主夫にならなくても、奥さんは浮気していたでしょう。しかも地方公務員は、一般企業のサラリーマンより時間がありますから、浮気しやすい条件が揃っているんです」。
浮気された専業主婦と同様、山上さんは猛烈な怒りを覚えたという。
「自分が必死に妻をサポートしてきたのに、妻が同僚と平気な顔で不倫している。これは、自分を侮辱していると心の底から怒りました」
山上さんは、慰謝料はもちろん、財産分与で優位に立つために弁護士と相談中だ。子供の親権も自分が持つために、復職を模索している。
妻のほうが出世しそうだから、主夫の道を選ぶ
まさか!妻の浮気が発覚し…
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