一人呑みへべれけ珍事件簿【からみ酒に逃げ場なし編】

仕事の帰りにフラッと立ち寄った店で、静かに気ままに1杯――。そんな一人呑みは、”リセット飲み”とも言われ、いい気分転換になり、精神衛生上、とても良いとか。とはいえ、酒が回れば何かが起こる。夜な夜な、盛り場で繰り広げられる「へべれけ事件簿」は、きっと今宵、誰かと交わす杯のいい”酒の肴”になるはず

からみ酒に逃げ場なし編

居酒屋で「魚の食べ方が汚い!」とオッサンにキレられた
(38歳・男・IT)


 一人呑みの目的は人それぞれ。一人静かにグラスを傾けたい人ばかりでなく、酒場での一期一会の出会いを求める人も。そんな輩が、”からみ酒”に呑まれると、格好の餌食は、同じく、一人で呑む客。

「居酒屋で焼き魚を食べようとしたら、オッサンに最近の若いもんは魚の食べ方が汚い!とキレられた」(38歳・男・IT)り、「『つぼ八』でカップルの男に『お前、なんで一人なんだよ』とからまれた。私はつぼ八の揚げ出し豆腐で一杯やりたかっただけなのだが、それを説明をするのもどうかと思い黙っていると、『一人で呑みに来るなんて寂しいじゃないか。帰れ!』とすごんでくる。仕方ないので、『一人もいいものですよ』と答えると、男が泣き出した」(47歳・男・製造)り。

 このカップルに何があったかは知らないが、そもそも、酔っ払いの地雷はわからない。それでも、それで話が終われば、まだ、ラッキー。寂しい一人呑みオヤジは、「立ち呑み居酒屋でオッサンに『兄ちゃん関西人か。面白いことやれと言われ、できませんと答えると、いきなり指で銃を作りバンッ!と撃ってきた。仕方がないので『ウッ』と死んだフリをすると、オッサン、大喜び。その後、店を出るまで何度、打たれたことか」(25歳・男・保険)、「巨人ファンのオッサンが話しかけてきて、さんざん高橋由伸の話を聞かされたあげく、神宮球場まで連れて行かれた」(36歳・男・教育)など、相手をしたらしたで、調子に乗るから厄介だ。

◆女王様スタイルに着替えた客から軟禁!?

「居酒屋は狂気がボトルで売られているところだ」との言葉があるが、それを目の当たりにした人も。

「パブのカウンターで呑んでいると、女が突如ハクション大魔王を大声で歌いだした。店内は一人客ばかりだが、皆、常連で、手拍子が起こると女性は高揚し、「よーし」と紙袋を持ってトイレに。10分後、ボンデージの女王様スタイルに変身した女性がムチを振り回して登場。店内は大爆笑。が、それから2時間。女の酔いが覚めるまで、全員、店を出ることを許されず、彼女の説教を聞くハメに」(42歳・男・流通)

 軟禁も恐ろしかろうが、「居酒屋でやたらからんでくるオッサン。それでも、よく呑むなあと感心していると、ジョッキに店員が注いでいたのはただのウーロン茶」(45歳・男・出版)という、”エア酔い”も、別の意味で怖いよなあ。

 恐怖を共有する人もいなければ、「バーで白人のマッチョがお前は細い何か食べなくちゃダメだとしつこいので、しぶしぶつまみを注文すると、そいつが食いだし、皿が空になるとまた注文させられた」(25歳・男・貿易)と、タカられるときも、また一人。

「無職の時、いつもの店で一人で呑んでいると上品な夫婦に声をかけられた。『仕事を紹介する』と旦那さんから電話番号を聞かれ、断ったのだが、あまりのしつこさに教えたら……トイレから戻ると、奥さんが旦那の携帯を折っていた」(28歳・女・飲食)と、夫婦喧嘩に巻き込まれることもあって。

「友人とさんざん呑んで酔っぱらい、気づけば一人、見知らぬバーに。客は私一人で、マスターがイイもん見せてやるとカウンターに取り出したのはダッチワイフ! そして、その肛門に”うまい棒”をズブリ! 私にもやれというから1本だけ突っ込み、逃げ帰った」(31歳・女・看護士)なんて話もあって。一人で静かに呑む――それだけのことがなんと難しいことか。ま、何が起こるかわからないのが、一人呑みの妙なのだ。たぶん。

― 一人呑みへべれけ珍事件簿【2】 ―




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