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「日本人はいい人が多い。でも会社はお金に汚い」外国人労働者が見た日本企業のヘンな体質

 週に一度は上司主催の飲み会に駆り出され、飲みたくもない酒を強要され、飲めないと「日本人になじめない」と文句を言われ、そのうえ一回数千円の参加費まで徴収される。  仕事の延長として飲み会があることは明白なのに、なぜカネを支払わないといけないのか。そうまでして同僚からのハラスメントに耐えなければならないのか。まったく理解ができないと憤る。それだけではない。 「自分のプロジェクトを終えると、他人のプロジェクトも手伝う。私は、私の分のプロジェクトをやって決まったお金をもらう約束。他人のプロジェクトを手伝っても、もらえるお金は増えない。手伝いされた方のお金は減らない。仕事が早く終わっても帰るのはダメ。仕事が遅くかかって(なって)も、残業のお金は出ない。日本人の理屈はよくわからない」  日本人の我々にとってはギクリとさせられる指摘。確かにおかしい、不公平だと感じてはいても「それを言っちゃおしまいよ」といった空気があり、なんとなくやり過ごしてきたのも事実だろう。ラケスさんは続ける。 「インド人の優秀な人は日本に来ない。日本がよくない国になると、変な人ばかり来るようになる。それでいい?」  そんな日本の実情を知る外国人たちからの鋭くも「まっとうな指摘」に、しっかりと答えられる人は少ないはずだ。今後、外国人の受け入れについて、日本企業やそこで働く従業員たちがどのように対応するのか。私たちにとって、考えることを避けられない問題である。<取材・文/山口準>
新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
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