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タイで働いた8年間が職歴として評価されない!? 42歳男の後悔

無計画な人生設計のツケが回ってしまった

 ただし、本当は再転職も検討していたそうで、転職コンサルタントに相談したこともあった。結局、思いとどまって働き続けることを選んだが、そこにはコンサルトからのキツい一言が大きく影響している。 「『海外勤務といっても日本語でのルート営業では評価されない。スキルもほとんど持っていないのであれば、職歴としてはむしろマイナス』とダメ出しされ、転職しないほうがいいと言われました。でも、今の会社も過去にグループ全体でリストラを何度も行っていますし、このまま定年を迎えるまで働き続けることができるか不安。年収は360万円しかありませんが、もし仕事を辞めたらこの収入すら得ることはできないと思うので」  今では海外転職していたこと自体を後悔している。
タイ

タイ・プーケットビーチ

「海外への転職は挑戦とかそういう前向きなことではなく、私の場合、日本よりはのんびり暮らせそうだからって理由だったので。帰国する前、同じ現地採用組の日本人の友達に『その年で日本に戻ると苦労するよ?』と忠告されましたが、確かにその通りだった。かといって向こうじゃ今の半分程度の収入がやっとだったし、老後への不安もありますから」  ちなみに海外転職前まで働いていた葬儀会社は、今では規模を拡大。会社に残っている当時の同僚は出世していたという。 「彼らが人生の勝ち組なら私は負け組。もう少し地に足つけて生きられたらよかったと今なら分かるんですけどね(苦笑)」  まさに、後悔先に立たずである。 <取材・文/トシタカマサ>
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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