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タイで働いた8年間が職歴として評価されない!? 42歳男の後悔

 最近は日本で就職する外国人は珍しくないが、同様に海外で就職・転職する日本人も増えている。だが、帰国して転職しようとする際、海外での勤務経験をキャリアとして評価してくれないケースもあるようだ。

タイで働いた8年間が職歴として評価されない!

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写真はイメージです(以下同じ)

 現在、大手食品メーカーの系列会社で働く長谷川一也さん(仮名・42歳)は、29歳のときに当時勤めていた葬儀会社を辞め、タイにある日系企業に転職。現地採用社員として8年間働いていたが、37歳で帰国した後は仕事がなかなか見つからず苦労したとか。 「帰国後は30代後半で若くなかったですけど、求人自体はそれなりにありましたし、すぐに見つかるもんだと思っていました。でも、3か月経っても一向に決まらず、あのときはさすがに焦りました」  実は、海外転職といっても仕事内容は、現地にある同じ日系企業への営業。職場や取引先にはタイ人スタッフもいたが、仕事自体は基本的に日本語で行っており、英語もタイ語もビジネスレベルで使えるほどのスキルはなかった。

帰国後、再就職した職場ではバイトからバカにされる日々

「面接では語学力についてよく聞かれましたけど、日常会話くらいしか話せないと伝えるとがっかりした表情を見せる人もいました。それが『海外で働いていたクセに全然使えないな』って思われているように感じてしまって。確かに、望んで海外転職しましたが、私はそこで満足してスキルアップの努力を怠ってしまいました。帰国してそのことに気づきましたが、時すでに遅しでした」  短期のアルバイトで食いつなぎ、仕事がようやく決まったのは帰国からおよそ半年後。数十社に応募の末、ようやく採用されたのは食品メーカーの系列子会社の営業だった。  ところが、入社から2年後、グループ再編の影響により、営業所から工場に異動を命じられてしまう。 「仕事にも慣れた時期だったので、ここでの異動は正直辛かったですね。生産工場でアルバイトやパートスタッフの監督業務といえば聞こえはいいですが、自分もライン作業に加わっていますし、内容的にはバイトリーダーみたいなもの。正社員であることは大きいですけど、イチから覚えなければいけないことだらけでバイト連中から陰ではバカにされるし、今でも毎日メンタルが削られるような思いで働いています」
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“前職の同僚は出世”で後悔がつきまとう
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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