12月に気温25度、そして雨、コース整備は大変!
ところが、横浜大会の3日前、いきなり12月にして記録的夏日を記録。日中の気温が25度に達し、さらには雨が降り注いだ。
昼夜問わず、コースのメンテナンスが行われている
急ピッチで修復作業が行われた。さらに大会での不測の事態に備え、滑走順を決めるタイムトライアルも予選前夜に繰り上げに。総勢150人近くの男子、女子、ジュニアの代表選手が次々と試走し、タイムトライアルに挑んだ。最高時速80km/hにも及ぶ猛スピードで選手たちが滑っていく夜は、日付が変わった後も続いたが、その合間にも専門スタッフによるメンテナンスが続いた。
2013年大会覇者で経験豊かなデレク・ウェッジ(スイス)は、「今回は天候の問題があったから、氷の状態が柔らかくなってるんじゃないかと心配だったけれど、しっかりと硬度があって、滑りやすかった。それに、このコースも、これまででベストのうちの一つだ」と感触を語る。
「仕事がていねいで堅実」。日本人の仕事ぶりにレッドブル脱帽
昨季のマルセイユ大会は、大会史上初の温暖な地域での開催だった。さらには、選手からの声を受け、大会直前にコースの傾斜を急きょ変更するなどの対応に追われた。その時は特殊なプラスチック板グライスを当てて、傾斜のトランジションを改善している。
「あのマルセイユでも気温は10度台だったのが、横浜で25度になって、雨にも見舞われるとはね。でも、今までの経験が生きた。100パーセントすべて氷のトラックだし、いい状態と思う」とスラウスさんは手応えを語る。
他にも関係者から話を聞くと、あちこちから評判が聞かれたのが、日本チームの仕事の堅実ぶりについて。「これまでも安全を考慮してつくられているが、比べ物にならない“安心”を感じさせる」「ひとつひとつの作業がきめ細やか」とレッドブルの関係者が感嘆するのだ。
巨大トラックには、両サイドに足場がつくられているが、確かにどこを歩いても安心感を覚える。筆者は昨季、全4大会を取材しているが、実際に同じようにつくられた足場は、少なからず“不安”を覚えた。海外のそれは風での揺れが大きく、足場の木も半日でボロボロになっていたり、斜めについていたり、階段が足りなかったり…。最も高所を移動したのは、カナダのエドモントン大会だったが、そこはかとない命の危険を感じ、「もう二度と通るまい」と決意しながら渡りきったことは記憶に新しい。
日本人スタッフも尽力して、安心感ある階段が組まれた
ここ日本大会での現地日本スタッフには、語学の堪能な日本人女性も活躍している。「デザインが斬新で、経験のないスケールの施工でしたが、一つ一つの作業はこれまでの技術でできることでしたので、楽しく新しいことに挑むことができました」と、イーストクルーの今井さんは明かす。
設営に携わるイーストクルーの今井さん
氷しぶきを上げてターンする選手
崖のような高所から一気に滑り降りるライダーたち。アップダウンも激しく、急カーブも次々と現れる。数えきれないほど上下左右に激しい衝撃を受ける真っ白な氷のコースは、裏方の献身が支える。近い将来、冬季オリンピック種目を目指す同競技のレベルはさらに高まっているうえ、ホスト国として、今回は日本人選手の参加も過去最多だ。非日常のような空間と超人的な選手のパフォーマンスをぜひとも目撃してほしい!
取材・文・撮影/松山ようこ
⇒ヨコハマが競技場へと変わる動画は以下に
https://www.redbullcontentpool.com/international/AP-1XQXP4FH51W11
©Red Bull Media House
【大会開催要項】
「Red Bull Crashed Ice Yokohama 2018」
日時:DAY1 予選日 2018 年 12 月 7 日(金)OPEN 15:00 START 17:15
DAY2 決勝日 2018 年 12 月 8 日(土)OPEN 15:00 START 18:00
会場:臨港パーク特設会場(神奈川県横浜市⻄区みなとみらい 1 丁目 1-1)
※雨天決行・荒天中止
【チケット・お問い合わせ】
チケットは各種プレイガイドで発売中
https://www.redbull.com/crashedicejp
料金[ICE CLUB (VIP)] 2日通し 60,000 円
[一般] DAY1 8,000円
[一般] DAY2 8,000円
[一般] 2日通し券 14,000円
※料金は税込です
※未就学児 入場無料
※一般は立ち見席となります
※2日通しチケットに関しては2日間とも同一のお客様でのご観戦となります。
チケット問合せ先:キョードー東京 TEL: 0570-550-799(平日 11:00~18:00/土日 10:00~18:00)