「無意味な2次会より帰って睡眠」な男たち
―[[毎日8時間寝る]逆転の仕事術]―
「我こそは眠りを愛するサラリーマン」と豪語するのが、佐伯氏、伊藤氏、西平氏の3人だ。彼らは「頑張って寝る」を最大のモチベーションに、職場の残業圧力や、上司からの面倒な仕事、ムダな飲みの誘いを華麗にかわし、さらに自分の仕事をスピードアップさせることで「たっぷり8時間睡眠」と「仕事がデキるヤツ」を見事に両立しているという。なかには飛び道具的な裏ワザもあるが、今日からマネできるものも多い。その内容をここに紹介する。
◆ 「頑張って寝る」ための仕事術を一挙公開!
【余計な仕事を振られ残業するのを防ぐ】
自分の仕事はとっくに片付いたのに、余計な仕事や話に付き合わされることもよくある。「私はオフィスで“だてマスク”をしています。こうすると余計なことで話しかけられないし、不思議と目の前の仕事に没頭できるのでオススメです」(西平氏)
だてマスクといえば一時期、周囲と自分を遮断したい若者にはやったが、「理由を聞かれたら『風邪の予防』と答えればいい」(同)ので、サラリーマンにも有効か!?
「上司に呼び止められるのは、ゴミを捨てにいく途中のことが多い。なので僕はデスクの横に段ボールを置き、いらない書類は全部そこに捨てています。『なぜ専用のゴミ箱を使うの?』と聞かれると面倒なので、段ボールには“機密書類”と書いています(笑)」(伊藤氏)
他人によってもたらされるムダな時間は1分でも排除。「ちりも積もれば……」とは、まさにこのことだ。
【帰り際に声をかけられず、風と共に去る】
低限のタスクをこなした後は、誰にも声をかけられないようにそっと帰る──睡眠礼賛サラリーマンは、最後までぬかりない。
「財布や携帯の貴重品をポケットに入れ、カバンを置いたまま『席を外しただけ』という雰囲気のなか帰宅する」(佐伯氏)
「わざと書きかけのメモ帳に、ペンを置いたまま帰る。『メモの途中でトイレに行ってるだけ』といかに思わせられるかが勝負です。あと、携帯で『あ、今出ますんで』などと会話するフリをしながら出るのもオススメです」(西平氏)
多少の“演技力”も必要か?
【ムダな飲みや2次会はキャラづくりで断る】
飲みニケーションは大事だが、クダを巻くだけの飲み会やグダグダな二次会に出るなら睡眠にあてたいのが正直なところ。ならば日頃から“あまり飲まないキャラ”をつくるといいという。
「サプリメントを人目につくように机の上に並べ、健康オタクのフリをしてみた。すると、飲み会を断っても『あの人は健康に気を使っているから仕方ない』といつの間にか“帰ってもOKキャラ”になりました」(伊藤氏)
「『早く帰らないと怒られる』『毎朝、子供の弁当を作らされている』と恐妻家ぶりをアピールしています。自虐ネタなので途中で帰っても雰囲気を壊さない」(佐伯氏)
「自分はここでもだてマスクに頼っています(笑)。体調が悪そうに見えるのか、あまりムダに誘われなくなりました」(西平氏)
本当に大事にしたい人脈なら、自分から飲みに誘えばいい。睡眠を愛することはすなわち、ビジネスの場面で周りに流されない強さでもあるのだ。
●佐伯幸男氏(仮名)
32歳、出版。勤務時間は10~23時。最近、会社まで20分の土地に引っ越した。9時半ギリギリまで寝られるのが幸せだという
●伊藤成人氏(仮名)
36歳、メーカー。勤務時間は9~18時。夜は イラストレーターの仕事、という二足のわらじで多忙のなか、毎日8時間睡眠をキープ
●西平 信氏(仮名)
37歳、製薬。勤務時間は9~20時。早く帰り たいがために、デスクで立ったまま仕事をした経験も持つ。変人扱いされるのが悩み
― [毎日8時間寝る]逆転の仕事術【6】 ―
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