下肢静脈瘤になりやすい特徴とは?
この病気には“かかりやすい特徴”があると阿保院長。
「座り仕事よりも立ち仕事の人。また、マラソン選手やサッカー選手など足を酷使する人も発症するリスクが高いようです。足の血液は“第二の心臓”ともいわれるふくらはぎや太ももの筋肉の力によって心臓に戻っていきます。立ちっぱなしでこの筋肉のポンプが機能しないと、足にどんどん血がたまっていく。すると静脈に大きな圧力がかかり、弁が壊れて血液が逆流してしまうのです」

立ちっぱなしの仕事は要注意
予防するには、どのような対策が必要なのだろうか?
「足に血液をためないことが大切です。仕事中も同じ姿勢を取らず、適度な歩行やストレッチを行うことで足の血液の巡りはよくなります。とくに立ちっぱなしの方は、定期的に遠めのトイレに歩いたり、体操や深呼吸をすることを心がけてください。病気自体は治療方法がほぼ確立していますし、手術も日帰りで簡単な施術で済むケースがほとんどです」
かゆみやこむらがえりは静脈瘤の予兆だそう。早目の診療を心掛けたい。〈取材・文/高橋健太〉
【阿保義久氏】
東京大学医学部卒。腫瘍外科・血管外科医。2000年に北青山Dクリニックを設立。
下肢静脈瘤の日帰り根治手術・
椎間板ヘルニアのレーザー治療・
痛みのない内視鏡検査・
進行がんに対する革新的治療などからがん遺伝子治療まで行う。著書に『アンチ・エイジング革命』、『下肢静脈瘤が消えていく食事』、『尊厳あるがん治療』など
― 本当は怖い中年の病気 Vol.1 ―