K-POPアイドルが好き過ぎて…50代で会社を辞めて韓国留学へ
そもそも留学といったら20代が中心で年齢がハンデになるのでは? と思われがちだ。しかし、そういった悩みは一切無く、“韓国語を勉強したい”という意思は増すばかりだったという。その原動力となったのは、やはりアイドルへの想いだ。
「ある程度の韓国語がわかっている状態で来たんですが、授業はぜんぶ韓国語だし、宿題も多くて、朝までかかったこともありました。でも、好きなアイドルがいる国に住んでいて、その子たちを理解するために語学を勉強していると思うだけで、辛さの中に楽しさがあります。また、たくさんの日本人の20代の女のコと友達にもなりましたよ。大体の子がアイドルを好きで留学しているので会話も合います。夜中の2時までカフェで話しても、周りから変な目で見られることもありませんよ。こんな楽しい日々は一生来ないと思っています」
K-POP界では、アイドルは1年に1回程度アルバムをリリースする。そのタイミングを「カムバック」と呼び、カムバック後はアイドルがもっとも活動する期間となる。音楽番組の収録に並べば参加することができたり、サイン会に当選すればアイドルと会話したりすることも可能だ。
日本と似ている部分もあるが、直接会える確率は韓国の方が断然に高いため、渡韓する若い女のコが多い。渡邊さんの友人の中には、サイン会のためにCDを30万円以上買い、スーツケースにCDだけを詰め込んで帰っていくという人もいるそうだ。
「今は当初とは別のアイドルグループが好きなんですが、そのアイドルの韓国のイベント先でさらに友達が増えました。若い女のコから同年代まで。職業も一流企業から主婦まで様々ですよ。今回の留学の時期とカムバックがかぶったのでラッキーでした。運が良ければアイドルに遭遇できるポップアップカフェに1日いたり、イベント看板を撮りに行ったりと忙しいです(笑)。仲間は口を揃えて『韓国は夢の国』だって言います」
生き生きとした表情で話す渡邊さん。もともとは嫌韓だったが、今では多くの仲間たちと出会い、すっかりと韓国に魅了されてしまったようだ。しかし、今後のことや悩みなどはないのだろうか。
「韓国アイドルに出会って、人生がガラリと変わりました。日本に帰ったら1人暮らしですが、日韓の友達も増えたし、アイドルのYouTubeを見るのが忙しいので、特に寂しくはないですよ。韓国語を使ってアイドルと話すもの夢ですが、2020年の東京オリンピックで、ボランティアスタッフとして活かしてみたいです。あと、突発的に会社を辞めてしまったので、帰国したら転職活動をしようと思っています(笑)」<取材・文/南沙織>渋谷系ギャル雑誌編集部を経て、フリーランスとして主に雑誌・ WEB の編集や執筆、広告のクリエイティブディレクターとして活躍。日韓クォーター・韓国語留学経験を活かした執筆も手掛ける。Instagram:@happycandybox
追っかけに大忙しの日々
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