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ドローン全盛時代になぜ自ら空を飛ぶのか? 「空撮写真家」の挑戦

「世界初を成功させれば、僕にしかできない仕事が増えていくはず」

 そして、40歳をむかえようとしていた2017年のある日、「このままではダメだ」と一つの決心をする。「七大陸最高峰空撮プロジェクト」への挑戦である。エベレストやアコンカグアといった各大陸の最高峰の上空をモーターパラグライダーで飛行し、撮影していくというビッグプロジェクトで、成功すれば「世界初」となる。  山本は「(世界初を達成すれば)大きな話題となり、その結果、誰も見たことがない“地球を感じられる写真”を、たくさんの人に見てもらえるはず」だと言う。それは地球規模の大きな気候変動のなかで、最も変化の激しい極地の現在〈いま〉を記録として残すことにも繋がるのではないかとも考えている。  結果として、「僕にしかできない(空の)仕事が増えていくのではないか」と夢を思い描く。  2019年、「七大陸最高峰空撮プロジェクト」の第一弾として、アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロの空撮へのチャレンジに向けて、山本は具体的に動き出している。機材の調達や改良、トレーニングのほか、資金集めにも奔走しているのだという。当然のことながら、海外での空撮には大きなお金がかかるからだ。 「試算すると、このプロジェクトには、少なくとも4000万~5000万円のお金がかかることがわかりました。正直、現状はそんなお金を工面するのは不可能なため、まずは比較的お金がかからないアフリカ大陸の最高峰にチャレンジしようと考えました。それでも400万~500万円というお金がかかります」  そのすべてを自己資金と借金でまかなうという方法もあったが、その先には5000万円という大金が控えていることを考慮すると、自身ですべてを負担するのは現実的ではない。そこから、山本は資金集めを進めることとなる。 「とにかくいろんなイベントやセミナーに参加者として顔を出したり、自分でトークイベントを開催したりしました。懇親会にも必ず出席して、たくさんの人に自分の思いをぶつけていきました」
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お金が足りなければ借金する覚悟
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