仕事

“今どきの若者”にイラッとしないための付き合い方

#コスパNo.1…残業も出世も飲み会もコスパを追求

「今思えば、過去のツラい経験が糧になった」という実感はあるが、結果的にそうなっただけで、当時はやるしかないからやっていたというオトナは多いのでは? しかし平賀氏は「私も実感としては同じですが、この手の武勇伝は若者には響かないので飲み会ではNGですよ」とバッサリ。 飲み会 そして合理性へのこだわりは、「コストパフォーマンス」の概念にも強く表れているという。 「飲み会のコスパ、残業のコスパ、出世のコスパ。なんでもコスパです。出世したくないのは、仕事のキツさと報酬が見合っていないから。飲み会に行かないのも、上司に気を使って時間を費やす割に得るものが少ないから。若者には転職先もコミュニティも他にたくさんありますから、無理して職場に付き合う必要がないわけです」  SNSに馴染んだ若者とオトナ世代との間には、単なる世代間ギャップでは片付けられない根本的な隔たりがある。平賀氏はそれを「世代間ギャップ2.0」と表現している。 「生きる時代だけでなく、空間まで違うわけです。若者たちは『SNS村社会』というべき人間関係の中で生きています。そこで培われた価値観や考え方、コミュニケーションのとり方が、職場でも自然に表れる。これがオトナからすると理解が難しく、モヤモヤのもとになっているわけです」

プチ褒めとソーシャルグッドでやる気に火をつける

 ではどうすればストレスなくマネジメントできるのか。  平賀氏は、彼らに居場所を感じてもらい、内発的動機を刺激するコミュニケーションが大事だという。そのちょっとした工夫を明かしてもらった。 若者やる気1)プチ褒めで心の「いいね!」を連打 「とにかく褒めは質より量。なんてことのない報告一つでも、“プチ褒め”をつけて返してあげることです。早いねでも、わかりやすいねでも、なんでもいい。いろいろと疑問や指摘はあるかもしれないですが、まずはプチ褒めです」 2)イエローカードの基準を示す 「叱りにくいという声はよく聞きますが、なぜ叱るのかが明確であれば、若者は素直に聞きます。怒る理由が気分やタイミングでブレるのがよくない。サッカーでいう“イエローカード”の基準を先に示しておけばいいんです。これはアンガーマネジメントの基本的な手法でもあります」 3)目標を目的に変換する 「やる気を出してもらうには、“ソーシャルグッド”、つまりお客様や社会にどう役立つかを伝えることです。インセンティブや出世といった『ニンジン作戦』は響きません。利益は重要ですが、なぜこの仕事をするのかという目的に変換してあげるだけで、若者は頑張れます」 <文/日刊SPA!取材班>
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