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エリート新入社員が1年で退職。子持ちとは思えない無謀な夢とは…

 大卒新入社員が3年以内に辞める率は、平成7年以降、30%を上回ったままだ(平成21年だけ28.8%とわずかに下回った)。
新入社員

※画像はイメージです。以下同

 せっかく同期で一番の出世を成し遂げたにも関わらず、「僕はブログで生きていきます」と会社を辞めてしまった新入社員がいる。しかも彼は入社1年目で結婚、子どもが生まれたばかりにもかかわらず、だ。昭和世代には信じがたい話だが、彼は何を思い、その後どうなったのだろうか。

結婚し子どもが生まれ、異例の昇進を遂げた新入社員

 とある食品関係の会社に入社した、新入社員の加藤くん(23歳・仮名)は、同期でも一番優秀な営業マン。彼の上司はもちろん、本部長レベルから将来を期待されていた存在だった。入社1年目にも関わらず、大きな取引先を任されることもあるなど、周囲からは出世コースに乗っていると認識されていたという。 「しかも、そんな絶好調の中で彼は結婚をしたんです。相手は同じ大学のサークルの先輩だと聞きました。顔もイケメンですし、きっと彼ならこの先もっとモテることもできたと思うんですけどね……」  こう話すのは先輩社員の女性。さらに、結婚した半年後、子どもも生まれたという。 「お子さんが生まれたのは2月だったと思います。新入社員なのに結婚して子どももいるなんて、やっぱり今時の子はちがうな、なんて思ってたんですけど……」  将来有望な彼の結婚は社内でも祝福され、「子どもが生まれたのならもっと仕事もがんばらないとね」なんて声がかかっていたというが、子どもが生まれた1週間後、加藤くんは衝撃的な言葉を口にしたという。

「僕はブログで食べていく」

新入社員「2月~3月にかけて、次年度の異動の辞令が出るタイミングなのですが、なんと彼は2年目になるタイミングでマネジャーの肩書きが付くことになったのです。うちの会社では通常、3年目~4年目でようやく何人かがマネジャーになれるくらい。異例の出世でした」  社内でも「さすが加藤くん」「やっぱりあいつはすごい」と話題になっており、彼に直接「おめでとう!」と声をかける者もいたという。しかし、加藤くんはそこまで嬉しそうでもなく、不可解に上司から呼び出されることが増えていた。 「しかもそれが、マネジャーになるための準備とか、上司と打ち合わせとかっていう雰囲気でもなく、本部長が血相を変えて現れるなど妙な雰囲気だったので気になりました」  社内の不穏な空気と不自然な態度の加藤くんの様子が気になった先輩社員の女性は、彼に「来年からマネジャーになるんだって? すごいじゃない」と周囲に人がいないタイミングで話しかけてみたのだという。 「すると、なんと彼は『実は、会社を辞めようと思っていて、ブログで生きていこうと思うんです』って言うんです。びっくりして話を聞こうと飲みに誘いました」  加藤くんは、「いつか文章を書くことを仕事にしたいと思っていた」と話したという。しかし、現時点ではブログは開設しておらず、文筆関係の賞などに応募したことがあるわけでもない。それでも出世コースを捨ててブログで生きていくというのはどういうことなのか。 若者「とにかく書くことだけに集中したいから、の一点張りでした。でも奥さんは子どもを出産したばかりで産休中。家計はどうするの? と聞くと、生後3か月で奥さんが復職するから、というのです。今時の子だから、というひとことではなかなか理解しがたいですが、奥さんがそのように了承しているのであればそれは彼の人生。周囲が口を出すことではないと思いました」  上司や本部長は必死で説得を試みたというが、彼はそのまま退職してしまったという。
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彼はブログで食べていけたのか
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