グーグルマップの“低評価”に悩むスーパー。犯人と思しき50代男性に直接「口コミをやめてください」と懇願した結果…
知らない店に行くとき、グーグルマップの口コミを参考にする人も多いだろう。少しでも情報を集めたくなるのが人の性だ。しかし、それらの口コミが“本当の”評価とは限らない。
地方のスーパーマーケットで店長として働く塚本みゆきさん(仮名・46才)は、匿名の口コミ被害を被ったひとりだ。
「あるときアルバイトの大学生の子が、『店長、これ見てます?』といってスマホの画面を見せてくれたんです。グーグルマップの口コミです。それまでうちの店は目立つ口コミはひとつもなく、評価も平均点だったんです。それが、ひと月の間に10件以上の低評価が増えていまして……」
塚本さんは投稿された口コミをひとつひとつ確認した。内容はさまざまだった。店員の態度や価格への文句、肉が腐っていたとか野菜に虫が付いていたというものもあった。どれも覚えのないものばかりだったため無視することに決めたのだが、その数は週に1つほどのペースで増えていったという。
「小さな町のスーパーなので、悪い噂は広まりやすいみたいで。売り上げは少しずつ減りましたし、アルバイトの応募も少なくなって。悩みました」
口コミの原因がわからず、塚本さんは困惑した。それらの内容が嘘なのか、あるいは本当なのかすらわからなくなったという。毎日のようにグーグルマップで自分の店を確認し、新しい低評価がついているのを見ると、心臓がキュッと締め付けられた。
「口コミって、全部本当のことに思えてしまうんですよね。店のことも従業員のこともわかっているつもりでしたが、口コミの方を信じてしまいそうになるんです。態度の悪い子って、あの子かな……とか」
解決の糸口になったのは、店のアルバイトの大学生だった。
「大学四年生の女の子です。その子が、『これ、たぶん一人の人が書いてますよ』と教えてくれたんです」
そのアルバイトの学生は、低評価をつけたアカウントの他の投稿を確認した。すると、どのアカウントも塚本さんのスーパ-にしか口コミを書いていないことが判明した。これがあまりにも不自然だという。
「口コミを書く人は、他のお店にも投稿することが多いみたいなんです。いい評価も、悪い評価も。でも、それが一切なかったようで」
低評価口コミの影響で売り上げが…
口コミを書いているアカウントに感じた“不自然さ”
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