そんな今回の写真集だが、夏の北海道を舞台に、富良野、網走、知床など、壮大な大自然に囲まれての撮影や、北海道でしか味わえない牛の乳絞りなどの貴重な体験のなかで、仮面女子時代にはなかなか見ることのなかった彼女の“素顔”が惜しみなく写されている。 「今回の写真集は本当に素直な自分が出ていると思いますし、アイドル時代とは違った大人の魅力が出ていると思うので、そんな私を見て欲しいです」 　また、タイトルとなった『#10年後泣くやつ』は、仮面女子として最後の生誕祭のテーマとして使われた思い出深い言葉で、上矢は「この写真集も10年後に泣けるような作品になったらありがたい」と話す。 　実は、北海道での撮影は、自分がずっとやりたかったことのひとつだったという。 「以前、グループ時代に営業で来させていただいことがあったのですが、スケジュールの都合などで特に北海道らしいことがほとんどできなかったので、今回は撮影を通して色んな自然に触れたりできて。北海道を満喫し、とても楽しかったです！ 　なかでも感動した景色は、写真集の表紙にもなっている美瑛の青い池やラストページの締めに使っていただいた夜の星空です。私自身、また北海道に行きたいなと思いましたし、写真集を見てくださった皆様にも北海道の魅力がさらに伝わったらな」＜取材・文／藤井厚年＞明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X（旧Twitter）：＠FujiiAtsutoshi