「#台風なのに出社させた企業」がSNSでトレンド入り。コンビニ各社は「店ごとに判断」としていたが…
コンビニ各社は「店ごとに判断」としていたが……
お店休みなのにお店行かなきゃいけないってこれ如何に?#台風19 #なぜバイト休みにならない#台風なのに出社させた企業
— むぎ@totoキャス10/18(金)か16(水)午後+SHOWROOM毎日配信! (@3out_mugi) October 12, 2019
今回の台風は土曜日だったこともあり、「#台風なのに出社させた企業」を見ていても「出社しなければならない!」という叫びはとても少なかったように感じた。しかし、そんな中さらりと出勤要請があったことをつぶやいていたのはコンビで漫才をやっている、お笑い芸人のむぎさん(@3out_mugi)だった。 詳しく話を聞いてみると、むぎさんはアルバイトでコンビニに勤務しているという。台風が12日に関東を直撃すると言われていたにも関わらず、オーナーがなかなか判断してくれずに困ったのだという。 むぎさん自身も「24時間営業で食料品もあるのでライフラインとして緊急時にも駆け込み寺のような感じでお客さんが緊急避難出来るように、なるべくお店は開けておく方が良い」と考えているというが、さすがに今回の台風では外を歩いている人も皆無、納品などもストップしていたので従業員の出勤は不要だったように思う。 結局、かなり二転三転した後に、夜勤のシフトが入っていたむぎさんは出勤しなければならなくなったようだ。 「オーナー、マネジャー、リーダー、他の従業員とみんな意見がバラバラでこちらはかなり振り回されました。お店自体は12日(土)のお昼から13日(日)の朝まで閉めたのですが、12日の夜勤に出勤をするスタッフがいないと、パンなどの納品があった場合に困ると言われ、また13日は朝から営業するのでその前に掃除や補充をやらないといけないことから12日の夜勤に出勤してくれ、ということでした。私は納品は来ないだろう……と思っていましたが、案の定納品はなかったです」 12日から13日にかけては、配送トラックも安全のため配送を中止していたチェーン店が多くあったため、結局来たのは朝刊だけだったそうだ。ちなみに、オーナーは出勤するのは1人だけでいいと言ったそうだが、出勤する1人が「1人は寂しいから2人欲しい」と言ったことから、むぎさんが道連れになったとのこと。確かに、あの台風直撃の中ガラス張りの店舗に1人きりは不安だろう。 「結局、いつもの夜勤より出勤時間は遅かったのですが、2人で廃棄と、やり残した洗い物や掃除、商品の補充をしました。ドアは閉めており『7時から営業します』という張り紙を貼っていたのですが、明け方に『ちょっとだけ』『たばこだけ買わせて』と駄々をこねるお客さんもいました。お店は7時よりも前倒しで開け、早朝勤務の人に引き継いで帰宅しましたが、いつもより労働時間が短いのにいつもより疲れました……」 納品はなかったとはいえ、ただでさえやることが多く時間に追われる夜勤勤務だが、加えて台風におびえ、イレギュラーなお客様の対応をするなど気が張っていたことからさぞ疲れたことだろう……。 食料や日用品を求めている客のため、せっかく来てくれた客のため、という想いは大切だが、顧客と同じくらい従業員の安全にも配慮することが企業としては大切なのではないか。判断はその状況により、また業種や職種によりとても難しいが、「そこまでして出勤させる必要があるのか」という冷静な視点は持っていてほしいと願う。<取材・文/松本果歩>インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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