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「プロ奢ラレヤー」が猫組長に奢られてみた。小指がない手を見て…

「別の場所では石ころだったモノが、別の場所ではダイヤモンド扱いになるといった現象がすごく好きなんですよ」(プロ奢ラレヤー)

「好きなことで生きていく」なんて、全員ができるわけじゃない

猫組長 本を読んだけど、面白かったよ。 プロ奢  あざっす。まあ、「稼ぐ!」とかいう流行のギラギラした感じとは正反対の内容です。  お金が足りなくなれば必然的に労働が強いられるわけで、労働を強いられたら嫌なこともしないといけない。だったら別に生活自体のコストを下げたら、嫌なことしないで生きていけるんじゃない?っていう。  「好きなことで生きていく」とか、最近よく言うじゃないですか。ただし好きなことで生きるには芸がないといけないし、動物園と一緒で珍しくなかったらそこに価値はないんですよね。でも全員が珍種になれるかっていったらそうじゃない。  それなら現実を見て、月100万円稼ぐ方法を考えるより、月10万円で楽しく生きる方法を見つけてもいいんじゃないかって感じです。 猫組長 って言いながら、本人は稼いでいるんじゃない(笑)。 プロ奢 でも僕の場合、稼ぎたい! という欲はないですから。あとカネを持つと、大体みんな生活水準を上げていくじゃないですか。高い生活水準に一度設定しちゃうと結局自分のやりたくないこともやらなきゃいけない時が来るので、生活水準は一貫して変えてないですね。 猫組長 俺はね、プロ奢ラレヤーと「レンタルなんもしない人」、この2人が今年の目玉かなと思ってずっと注目してたのよ。abemaTV出たときも上から目線で言いたいこと言ってて良かった。ツイッターで「他人のカネで生きていく」って煽ってるの、あれも良い。これは伸びると思ったね。成功するよ。 プロ奢 成功、あんま興味ないっすけどね。 猫組長 そういう人だから、うまくいく。お金にも執着なさそうだし、食っていければいいわけでしょ? でももう一方では、実は計画的に考えてると思う。 プロ奢 計画的かはわからないですけど、単純に面白くてやってるっていうのはあります。 猫組長 それが一番大事だよ。自分が面白がらないと周りも楽しめないのがネットのコンテンツだから。プロ奢の何がすごいかって、コストがかからんところ。ツイッターはタダやもんね。いま8万9000フォロワーとかでしょ。 プロ奢 そうっすね。 猫組長 フォロワーが増えるだけで宣伝できるってのは、代理店通さずにダイレクトに仕事が来るわけよ。それを全部自分でやるっていうのがすごいよ。 プロ奢 サーバー費用とか何もかかんないっすからね。聞いた話をツイッターやnoteで書いてるだけなんですけど……。僕、インドのそのへんに落ちてる香辛料を日本に持ってきたら稼げるぞ!ってなったら、すぐやっちゃう人間なんですよ。だってウケないですか? インドでは価値がないものが東京ではめちゃくちゃ喜ばれる。ゴミだったものが別の場所で価値化する過程が面白いし好きなんですよ。 猫組長 探求心があるし、人に興味もあるんだろうね。 プロ奢 普通に生活しているだけだったら、まずエンカウントしない人の話は、火星人と話してるみたいで面白いっすね。だって小指ない人の話とか聞けないし。でも、組長ってどうやったらなれるんですか? 猫組長 組長は1人でも名乗れるのよ。 プロ奢 「俺が組長だー!」って名乗れば組長なのか。 猫組長 会社持って1人でやってても親方だし、50人ぐらい従業員抱えてても親方だし。 プロ奢 なるほど。CEOなんだ! 組長って。構造は同じですもんね。 猫組長 もう企業と一緒よ。ブランド持って、あとはフランチャイズで成り立ってるから。ところで、いま何歳? プロ奢 22歳っすね、猫組長は22のとき何してたんですか? 猫組長 ちょうど学生を辞めてバブル真っ只中で、不動産のほうにいた時期だね。高卒で18歳で不動産会社つくって、年収2000万~3000万円の時代。タクシー乗って、たとえワンメーターでも小銭が邪魔だから一万円渡して釣りはいらないってやってた。不動産なんか50億100億をキャッシュで取引してたからね。銀座・六本木で今日はこれだけ使うぞー!って1億円持って、夜の店に行って、使い切れないから最後100万ずつバラまくの。船でも車でも、なんでも買ったしね。 プロ奢 すごい時代っすね。 猫組長 こんなことやってたらいつまで経っても上に行けない、と思って辞めたけど。それが22歳。 プロ奢 その頃のお金って今はどこにあるんですか? 猫組長 当時持ってた人は、みんな使っちゃったよ。バブルのときは銀行も借りてほしいからどんどんセールスにくるし、22歳で1億円ぐらい1日で借りれたんだから。  で、土地を一億で買って、それを担保にさらに5000万ぐらい借りて。それでまた土地とかマンションを買う。たとえ3000万で買っても売るときは倍以上の値段になってるから、とにかく買いさえすれば儲かる時代だったし、みんな、どんどん買って使うわけ。お金って置いておくだけじゃただの紙で、使わなかったら一万円の価値は生まれないから。
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今、生きづらい人は自分の能力をアビトラージして最大化すべき
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嫌なこと、全部やめても生きられる

「他人のカネで生きていく」というモットーを掲げ、見ず知らずの人に奢られるという活動を行う「プロ奢ラレヤー」、22歳。実践するのはただ一つ、「嫌なことをしないだけ」。 その生き方は一見、モラルや常識に反しているように見えるが、なぜ人々は奢ってまでも彼に会いにいくのか?

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