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テレビ業界では食っていけない…底辺にいる現場スタッフの実情

「テレビでは食っていけない」。かつては“憧れの職業”だったテレビ業界に人、特に若者が集まらないと嘆くのは、元キー局の社員であり、現在は主にテレビ局向けに人材を派遣する制作会社の代表・渡辺建治さん(仮名・49歳)だ。その裏側には、深刻な懐事情があるという。

人件費削減、飲食代の経費が落とせない…

テレビマン

※画像はイメージです(以下同)

「テレビ業界は昔から激務でしたが、派手で高給取り。学生にも人気で、就職倍率が数百倍、数千倍を超えたこともある」(渡辺さん、以下同)  実際、渡辺さんが入社したころは、エントリーは数千人。一次試験から最終の社長面接までは5ステップ以上あり、最終的に入社がかなったのは20人ほどだった。  入社直後はバラエティ番組などの制作を行う部署に配属されたが、早朝から終電後まで働くことは普通で、会社に3泊以上することもザラだった。それでも耐えられたのは、仕事の楽しさ、そして何より高額な「給与」の存在が大きかったという。 「入社1年目で600万、30代で1000万円は普通でした。タクシーは乗り放題、経費も青天井で、飲食代は全て領収書を切っていたほどです」  しかし斜陽と言われて久しいテレビ業界。経費は厳しく抑えられ、渡辺さんがいたテレビ局のとある部署では、打ち合わせでも原則「飲食代」は経費で落とせなくなったという。さらに、それよりも削られているのは他でもない「人件費」だ。 「最近目立つのは、特に報道の現場です。キー局の社員は主要なディレクターやプロデューサーなどほんのわずか。ほとんどが制作会社などの社外スタッフです」  現場では、そもそも“スタッフ”=“キー局の社員以外”という意味の言葉として使われることが多いという。その給与には大きな開きがある。 「スタッフの給与は同世代のキー局の社員の半分以下、ADなどは5分の1ほど。テレビに憧れて入ってきても、あまりの給与の安さにどんどん人が辞めていき、残った人たちは余計に忙しくなる」
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副業やアルバイトをする若手も…
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