更新日:2020年04月03日 20:15
仕事

「人がいない」今だからこそ仕事が増える…コロナ禍にビクともしない人たち

「絶対に社会に必要な仕事だ」と再認識

工事 コロナの影響で今、仕事が増えているという例は他にも。千葉県内の土木関係会社経営・福田隆さん(仮名・50代)が話す。 「土木関係ですが、人がいないということで様々な事業主からひっきりなしに声ががかかる。休業中のテーマパークの補修など、普段は人が多すぎて簡単に補修ができないような場所での仕事が前年同月比で200パーセント、倍です。これを機会に信用を勝ち取り、取引先になればと人員を増やして頑張っています。コロナの影響……そうですね、災い転じて福となす、という言葉を噛み締めていますよ」(福田さん)  福田さんは自社の業務を振り返りつつ、「絶対に社会に欠かせない仕事だ」と再認識した。そして、自信を取り戻すまでになったと喜びを隠さない。  また、こちらはコロナにもビクともしないというか、そもそも意識的に「仕事をしていない」という自称“底辺”、都内在住で一流大学卒のフリーター・横井俊介さん(20代・仮名)の意見。 「資本主義経済って弱肉強食なわけです。誰かが富めば誰かは貧する、陣取りゲームですよね。我々で言えば、同級生の誰々は大手銀行に入った、弁護士になった、なのに私はフリーター。結局、勝ち負けしかない。ですがコロナは人類に平等に“ネガティブ”を与えてくれる。“みんなで没落するしかない”状況、私にとってこれ以上居心地の良い環境はありませんよ」(横井さん)  あまりに楽天的な態度に、話を聞きながら張り倒したい衝動に駆られてしまったが……。  たとえどんな状況であれ、私たちは今、まずは眼前の困難に向き合うしかないのだ。<取材・文/森原ドンタコス>
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