仕事

撮影会モデルがコロナで困窮、副業のキャバクラも営業中止で絶体絶命

副業のキャバクラも休業に…

酒 飛鳥さんは本業のモデル以外で「少しでも副収入を……」と考えたが、それもうまくはいかなかった。 「実は年末まで、たまにキャバクラのバイトをしていたんです。それで、日払いでお金が入るし、モメて辞めたわけじゃなかったから、こないだ店長に『週末とか働かせてくれない?』ってお願いしてみたんです。でも、いま在籍している子たちですら出勤調整。小池知事の会見を受けて、今後しばらく休業になるみたいです。  撮影会って、濃厚接触に該当するかどうか(※)はケースバイケースだと思うけど、水着になったりするからスタジオには窓が少なかったり、換気が不十分だったりする。みんな色んなところから来ているから不安ですよね。それに、お客さんからしたら“不要不急”の用事というか、完全に“娯楽”じゃないですか? だから、すごくわかるんです。わかるんですけど……」  飛鳥さんは言葉を詰まらせた。 (※)厚生労働省のホームページには、濃厚接触について以下のように記されている。 <①距離の近さと②時間の長さです。必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(目安として2メートル)で一定時間以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられます。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離で2メートル程度)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされる環境は感染を拡大させるリスクが高いとされています>  そして、最後に今後の不安についてこう吐露する。 「コロナが今後どうなるのか全くわからないけど、これがいつまで続くんだろうって、不安で不安で仕方ない。このままの状態だと、私が完全無職になる日はそう遠くないな、と思ってしまいます。キャバクラ以外に短期でできるバイトを探しているけど……。実家も田舎で祖父母がいるから帰りにくい。今月は暮らせても来月以降どうなるかがわからないし、“撮影会モデル”という特殊な仕事に助成金がおりる気もしません。本当どうなっちゃうんだろう……」  現役グラドル兼ライターの筆者も数年前は、ライターとしての月収は1万円程度だった。グラビアの仕事はあったりなかったり、ほとんど撮影会と歌舞伎町のクラブの収入で生きていた。もしも、あの時代にコロナが流行っていたら、完全に身動きがとれなかったと思う。  現在もフリーランスであるため、会社員のように固定給が入るわけでもない。ロックダウンとなれば、それこそどう転ぶかわからずに毎日が憂鬱である。早くこの状態から脱せないものだろうか――。<取材・文/吉沢さりぃ>
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720
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